アメリカでは、セフレを何というかご存知だろうか?

“Friends with Benefits” =“利益つきの友達”と言う。

初めて聞いたときは、よく言ったものだと感心した。ただ、今となってはこの言葉はある一時点でしか物事を捉えられていないと私は思う。
セフレから初めに利益を得ても、最終的には転じて悪害をもたらす存在にしかならないのではないか。最初はうまくやっていけても、最後には泥沼化することは目に見えているからだ。お互いがいい関係で居続けられることは滅多にない。

つまり、利益つきの友達でいられるのは有効期限があって、しかもそれは関係が始まってからほんの少しの期間だけだということだ。その消費期限を過ぎてしまっても甘い蜜を吸い続けると、だんだんとまずくなってお腹を壊す。

あの頃の私は、あなたの「本命とは別れるから待ってて」を信じていた

実際に、私はお腹を壊したのだ。大学生活の3年間、誰かの2番目に甘んじていた。
入学した時からどうしようもなく惹かれていた相手に告白し、そのまま浮気相手にされた。いや、セフレにされたのだ。彼には5年も付き合っていた彼女がいたから2番目であることは仕方ないと諦めていた過去の私に言いたい。

「1mmとして、仕方のない理由などない」「どうして彼はそんなひどいことが出来たのだろうか」と。

「本命とは別れるから待って欲しい」という言葉を何年も信じ、その言葉は「出会うタイミングがもっと早ければ」に変わっても関係は続いた。

浮気は、相手のことを好きでいる場合に使える言葉だとよくいわれている。3年間も甘い言葉で私を地獄へと落とし続けた彼は、私を本当に好きなんかじゃなかったのだ。本当に好きならどうしてそんなに長い間、傷つけ泣かせ続けることができるのだろう。ましてや結婚して子供がいるわけでもないのに別れてくれなかった。

そうだ、私は浮気相手ですらなかった。彼にとっては「利益つきの友達以上、浮気相手未満」だったのだ。

今だからわかる。私を2番目にした、あなたの言葉は信じてはいけない

その彼と旅行にも行ったし、色んな場所へもデートした。思い返せば、私がデートだと思っていた外出は、彼にとってはただ友達との外出や遊びに過ぎなかったのかもしれない。

友達と旅行に行って、そのままセックスできればラッキー。こう思っていたに違いない。とても便利だっただろうに。どうして、このことに気づけなかったのだろう。

当時の私は、彼と私は浮気以上の愛のある関係だと思っていた。

しかし、関係が終わり数年経てば冷静に振り返ることができるようになる。私は、そこまで辿りつくのに3年かかった。今は大事な彼氏がいるからわかる。
本当に好きだと思っている相手を2番目にして、その人を泣かせてもう一人の恋人に会いに行くことができるだろうか。私には絶対にできない。

2番目にいる人へ。「浮気をしている人は、あなたのことをセフレとしてしか見ていない」

今、2番目にいる人へ。

同じ経験で傷ついた私から、もし何かアドバイス的なことができるとすれば「浮気をしている人は、あなたのことをセフレとしてしか見ていない」ということ。

彼はあなたを好きなわけじゃない。英単語の力を借りるのであれば、利益があるから付き合っているのだ。もし、その関係が何ヶ月も続いているなら、尚更だ。本命と別れられない正当な理由は、この世に存在しない。その関係には消費期限がきて、あなたが傷つくだけ。浮気相手じゃない、あなたはセフレになってしまっている。

そもそも、英語で浮気は“cheat on”=騙す・裏切って浮気するという言葉が使われている。
浮気だなんて、日本語の表現はあまりに生ぬるい。

セフレと浮気は、どちらにしても正解ではないのである。

もっと自分には価値がある。あなたは、もっとピュアな愛を受け入れる価値がある。そう思えば、偽物の愛の言葉を囁く男なんてなんの価値もないように思えてくる。

もう「さよなら」を言ってしまおう。

同じ経験をしたからわかる。別れてよかったと思える日が来るから。