仕事に取り組む時、それがどんなものであれ全力でやってしまい「肩の力を抜きなよ」と言われることが多々あった。
意識してできるならばとうにやっているもので、力を抜けと言われれば言われるほど責任や締切、仕事量や周りの人間関係などを勝手に背負ってしまい息苦しくなる日々が続いていた。
体調を崩して仕事を辞めたことは何度もあり、一生自分のコントロールができないまま、駆け抜けては倒れることを繰り返していくのかとうんざりしていた今日この頃、ふとした瞬間に「これって胃袋と一緒なんじゃない?」と気づいたことから私の仕事への向き合い方は180度変わった。

2度目の失敗に、何をするにもほどほどを心がける生活をスタート

腹八分目という言葉がある。子供の頃、夕飯に大好きなお寿司が出たことが嬉しかったのと、出されたものは残さないという教えもあり、全部綺麗にたいらげた。
お腹がパンパンになるほどだったから、普段小食なのによく食べたねと褒められた晩、全部吐き戻してしまったのだ。それはもう落ち込んだ。
だがついこの間、25歳になってからも鰤が美味しくてテンションが上がり、出されたものは全部食べるの精神で食べたら同じように具合が悪くなってしまったのだ。
子供の頃は好きなものを沢山食べたのに何故吐き気がするのだろうと泣いたものだが、大人だからもう原因ははっきりしていた。私は魚の脂に胃もたれしていたのだ。
当時は悲しくて仕方なかった出来事だけれど、あの晩吐いてしまったのもそれが原因だったのかと何十年かぶりに知れば懐かしく、笑える思い出に変わっていた。
そこで改めて八分目の大切さを知った私は、何をするにもほどほどにを心がける生活を始めたのだ。

やる気八分目で止めてみたら仕事はかえって成果が出るように

昼寝も、スマートフォンを触るのも、長風呂も、YouTubeを見るのも、ついついうっかり、あと少し、と思って気づいたらひどく疲れるほどのめり込んでいることがあったのを、物足りないくらいで止めることにした。
今の仕事は在宅なのでペース配分もある程度自由が効く。普段ならばもう眠気で目が開かなくなるまでやるところを、まだできるかな、少し疲れたな、という塩梅で区切ってみることにした。
私にとっては大きな挑戦で怖さもあった。明日の私に続きを託すということがどうにも居心地が悪く、最初の頃は明日もし体調を崩したらどうしようとハラハラしてしたものだ。
だけれどもやる気八分目で止めることを習慣づけた結果、仕事は格段にやりやすくなり、成果も上がるようになっていった。

自分らしい働き方と無理をしない生活を手に入れた

在宅勤務は誘惑が多い。音楽、家事、ご飯を食べるタイミングなど合間合間に生活に必要な事柄が挟まってくるので仕事モードになるのにきっかけが必要だ。
普段私はここまでやったらお終いと区切ることなく、やる気が尽きるまでやっていたのだけれど、余裕を持って区切り、締め切りまでの時間を長めに取ったり、気分転換を間に挟むことで予定より早く進んだり、色んなアイデアが浮かんでくることが分かった。
気持ちに余裕ができると仕事にも楽しさが生まれ、今までとは向き合い方が変わったのだ。
会社勤めではこういう働き方は難しかっただろう。
決められた時間、決められた曜日に仕事に行けば、やる作業も相手をする人物も日によって違うし、昨日と今日では求められることに差があることも多かった。
私はそれがどうにも上手くこなせなくてフリーになったクチだが、自分らしい働き方と無理をしない生活を見つけることができて気持ちが楽になった。

感染症対策でこれまでの仕事スタイルが大きく変わったり、就活に影響が出たりした今年、仕事への向き合い方は誰もが一度考えたことではないだろうか。
「今のままでいいのか」よりも「今のままがいいのか、もっと違う働き方をしたくはないか」と自分に問いかけることで、一度きりの人生、悔いなく好きな仕事をできるようになりたいと思う。