結婚をしたいと思ったことがない

「結婚、どう思う?」と聞かれたら、「死んでもしたくない」と答える。

結婚に対して憧れを抱いたことがない。
結婚式を挙げたいと思ったことも、ウェディングドレスを着たいと思ったこともない。大勢の前で誓いのキスをするぐらいなら墓に入ったほうがマシ。

知人の結婚式には何回か行ったことがある。「良い結婚式だな」と思ったことはあるけど、「結婚式いいな」と思ったことがない。
周囲の人で、結婚して良かったという話をあんまり聞かないし、もっとも身近な既婚者である両親の姿を見ても「大変そう、なんで結婚したんだろうこの二人」としか思わない。
決して、結婚している人を非難しているわけではない。むしろ、結婚している人には、尊敬の念を抱いている。
一人で生きていた方が、時間もお金も自由に使える。しかも、夫婦になったとはいえ、元々は赤の他人だった人と生きていくと決めるには、相当な覚悟がいるはずだ。

結婚制度に納得がいかない

話は少し逸れるが、私は生まれて24年間、誰とも付き合ったことがない。そもそも、人を好きになったことがない。
告白されたことは何度かあるけど、告白されて真っ先に思うのは「うわ~迷惑。全然嬉しくない。どうやって断ろう?」である。
と、同時に「せっかく告白してくれたのにこんなこと考えるなんて!自分はなんてクズなんだ!」と自己嫌悪に陥る。
「ひょっとしたら自分は恋愛できない人間なのかも」と考えもしたが、「いや、まだ好きな人に出会っていないだけかも?」という希望を捨てきれず、イマイチ自分が何者なのか分からずにいる。

こんな中途半端でクズな自分に似合う結婚相手がいるわけない。だから結婚に希望を持てない。

それだけでなく、結婚という“制度”に納得できないことが沢山ある。
人の気持ちは移り変わる。3組に1組は離婚するし、浮気や不倫の話題がワイドショーから途絶えることはない。80年近い人生で、一夫一婦制を貫き通すのって、そもそも難しくない?

結婚が多様性を阻害しているのではないか

それに、今の結婚制度は、“ロマンチック・ラブ・イデオロギー”に縛られすぎだ。
“ロマンチック・ラブ・イデオロギー”とは、「愛する人と結ばれ、結婚し、子どもを育てることこそが正しい」という中世ヨーロッパで生まれた価値観である。この価値観の特徴は恋愛・結婚・出産が3点セットになっていることだ。
長く付き合ったカップルが「いつ結婚するの?」と聞かれるのも、結婚したら「赤ちゃんはいつ産むの?」と言われるのも、未婚で子どもを産む事に風当たりが強いのも、この価値観が背景にある。いつまでこんな古い価値観に縛られなければならないんだ。

世の中には、ポリアモリーもアセクシュアルもLGBTQもいる。旦那さんが外で仕事をし、奥さんは家庭を支えるという性別役割分業も、そろそろ消え失せるべきだ。愛の形は人それぞれだし、ライフスタイルも人それぞれだ。
自分みたいなクズが結婚できないのは全然構わない。ただ、法律で認められていないから結婚したくてもできなかったり、自分の理想の結婚様式を選べなかったりするなんて、理不尽にも程がある。夫婦別姓も同性婚も認められていないこんな不平等で不寛容な制度あってたまるか。

どんどん多様性を認める社会へと変化しているのに、結婚だけは相変わらず多様性を受け入れていない。それどころか結婚が多様性を阻害しているのではないだろうか。

私にとって結婚は、悪でしかない。だから私は、死んでも結婚したくない。