私は小学5年生で初潮を迎え、小学生の頃から鎮痛剤の常用者。中学生の頃には痛みで悶絶&気絶。高校生の頃には、年に2回ぐらいしか生理が来ない。

母親も子宮内膜症持ちで、50代に差し掛かった頃にはチョコレート嚢胞が肥大し、いろいろな治療を試したものの、結論として入院し子宮全摘を行った。この体調は遺伝、私は生理トラブルのサラブレッドだ。

仕事のストレスが原因で、いくつかのカウンセリングを検討した

私が事の大きさを自覚したのは、社会人になって間もない頃にさかのぼる。元々生理前には涙脆くなる癖があり、普段は泣かないようなシーンで号泣すると「生理近いかな……」なんて自覚するようになった。よくCMで聞くようなイライラする感じは感じたことがなかったので、これがいわゆるPMS症状だったとはこの頃は思っていなかった。

それでも社会の波に揉まれていくうちに、その涙脆さはきっかけがなくても出てくるようになった。当時の私は上司に圧力をかなりかけられていて、監視のLINEが毎時間送られてくる程だった。社長にその旨をチクれば、「あなたがLINEのIDを消せば済む話」と見当違いな対応をされていた。

こんな環境だから、きっかけがなくても涙が出てしまう事を、私はストレス因であるメンタル疾患だと捉えて、いくつかのカウンセリングを検討した。でも、何に困っているんですかと問われても、正直なんだか分からない。

ただ、気が狂いそうな程悲しくなって、寂しくなる、これを止めたい。それだけだった。最終的には旅行帰りの深夜バスで嗚咽を堪えきれなくなるぐらいに泣き出してしまう羽目になり、いよいよまずいと思った所で転職をした。

そのうちにこの涙が、生理前の一週間にしか出ないことに気づいて、私はPMS、そして精神症状が中心であるPMDD(月経前不快気分障害)という言葉に辿り着いた。すぐさまPMDDで検索して出てきた精神科に確認して、ようやく精神安定剤の処方に辿り着いた。

しかし、服用しても「泣きたい」という気持ちは存在していて、むしろ薬のせいで「泣き出す」までいけなくなってしまったのが、出したくても出せない感じで、なんとも気持ち悪い。服薬は諦めてしまった。最終的には通勤時に泣き出して会社に行けず、とはいえ泣き出して仕事に行けなかった、だなんて恥ずかしいことは家族言い出せないので、泣きながら孤独な気持ちで地元をうろうろする不審者に成り果てた。

婦人科に駆け込むが、医師に「治す気がないのなら来るな」と言われた

そこからさらに数ヶ月して、とある日、膀胱炎になった。市販薬を飲んで翌朝、内科を受診。腹部エコーをしてもらった。そこでも「お腹に超音波が当たっていると思うと怖い」という謎の恐怖感に襲われて、泣きながら診察を受けた。

結論としては市販薬が効いていたのか、膀胱炎は自体は軽症で済んだ。しかし、病院からは「子宮に影が見えるので婦人科の受診をおすすめします」と告げられた。

急いで近場の婦人科に駆け込むも、やはり恐怖感に襲われて内診は叶わない。ビビリな上に処女の私に内診のエコーが入るわけがなかった。ただ診察台の上で腰を引いて震える私に、医師は漢方薬と抗うつ剤を投げつけ、「治す気がないのなら来るな」と吐き捨てた。

その後、なんとか腹部エコーで診察してくれる病院を探し、漢方薬で痛みを緩和する治療を数年続けた。途中で肛門エコーで診てくれる病院を探し出して、ようやく子宮内膜症と診断された頃には、一度だけ低用量ピルを処方されたこともあったが、何も知らず家に帰ってから副作用の欄を見ると、偏頭痛のある人には使えないと知り、偏頭痛の酷い私は結局服用を禁じられた。

そのうちに私はパニック障害を発症した。きっかけは医師からの過剰処方から起きためまいだった。これを機に、私は薬を服用することそれ自体に恐怖感を抱くようになり、鎮痛剤はおろか発作を抑えるはずの安定剤を飲んだ後ですら、恐怖から発作を起こすようになった。恐らく、元から恐怖感を感じやすい体質なのだろう。PMSもイライラではなく、悲しさが先にくる理由を察した。

さて、本当の問題はここからだ。パニック障害で体調が悪くなるうちに、婦人科に通うのが難しくなった。当然漢方薬の服用も止まってしまう。薬効が切れれば痛みは戻ってくるし、状態は進行する。なんとか身体を引きずって数年ぶりに受けた検査では、前まで左にしかなかったチョコレート嚢胞が右にも同じ大きさで出来ていた。「これは手術を検討したほうが……」と医師に言われて、大きな病院へ転院。発作を起こしてやはり内診は出来ず、MRI検査を受けた。検査後に発作で倒れてしまったが、なんとか検査は完遂。

結論としては「近い将来に手術を視野に入れつつ、これ以上進行するようならホルモン剤治療」という事だった。ただ、先述したように私はピルの服用ができる体質ではないし、薬自体も恐怖心がある。その胸を主治医に伝えると、医師は「ホルモン剤を使うことによってうつ病やパニック障害が悪化する可能性があるから、ホルモン剤の服用には適さないかもしれない」と答えた。

……つまり、現状は経過観察という名の「放置」が精一杯の状況、ということになる。私は静かに絶望した。

病院に行くことは大切だけど、私のように都合が絡んでしまう人もいる

その後も私の状況は次々と変わった。痛みがない月もあれば、激痛の月もある。2ヶ月間が開く時もあれば、1週間で次が来る時もあった。その度に不安に耐えかねて病気の仕組みや対処を調べる。でも、結論はいつも同じ「病院に行きましょう」。

主治医は「PMSがあるからパニック障害を発症したのかもしれないね」とも言った。でも、「PMSを治すにはパニック障害のコントロールが出来てから」とも言う。

こんな言葉を思い出した。「鶏が先か、卵が先か」、どうすりゃいいんだ……。

今日、生理の大変さについて見直されてきている。生理に対する色んな思いが記事になり、それを目にする機会も増えた。でも最後はどうしても、病院に行きましょう。薬でコントロールできます。治療すれば良くなります。

この言葉は、確かに希望にはなる。病院に行くことは大切だ、けど、そもそも治療が始められない人、治療を進めても思うようにコントロール出来ない人、私のように別の病気の都合が絡んでしまう人……必ずしもの正解にならない事を、どうか、少しでも覚えていて欲しい。