私は私を、いちいち面倒な人間だと感じている。例えば、アイドルグループについて「●●くんの熱愛は嫌だけど、●●くんと●●くん同士の熱愛ならOK」に対して、「アイドルの熱愛を反対しているタイプのファンにとって、同性同士の熱愛は熱愛として見てないのかな。それって、自分の推しが悲しむことなんじゃないのかな…」と思ってしまうし、「●●ちゃん、最近色気やばいよね!絶対、彼氏できた!」に対して、「たしかに恋人がいたり、恋をしたりしている可能性はあるけど、それが『彼氏』であるとは決まっていないし、恋愛感情を抱かないセクシャリティかもしれないのにな……」と思ってしまう。「●●くんって、そっち系の人だと思う」に対して、「そっちって何だろう?じゃあ、私はどっち?世の中全員、こっちじゃないの……」と思ってしまう。

私の面倒な部分を、Twitterのスペースで発することができた

アイドルが好きだから、アイドルに関することで例えたが、日常生活でも常にこんなようなことを思っている。そして、思っているだけで、外に発することなく生きてしまっていることが多い。
それを、匿名ではあるが、発することができた場所が、Snoopy Doggさんという方のTwitter内の機能「スペース」だった。私は寝付きが悪い。昔から、眠れないのに眠ってしまったが最後、なかなか起きられない。陽の光が嫌いな完全なる夜型人間だ。
その日も、今日から明日に変わる時間帯に、眠気はもちろん、眠る気もなく、ただTwitterを眺めていた。その時、自分がフォローしている人がスピーカーとして参加したため、スペースというものが自分のタイムラインの上部に初めて表示された。
申し訳ないことに、何を話していたのかも覚えていないが、ただでさえ眠る気がなかったのに、今日が明日に変わっていたということも、夜が朝になろうとしているということも忘れてしまっていた、ということだけは覚えている。

「私の味方なんだ」。そのスペースでは否定されない感覚があった

そのスペースに参加していた人の1人がSnoopy Doggさんだった。Snoopy Doggさんのツイートを少し遡ってみると好きなアイドルが似ていたり、私が学生の時、よく聴いていた曲が散りばめられていて「あー、わかる」と思わず独り言が出てしまったり、自分がモヤモヤしていた感情の原因に気付きかけてしまうツイートがあったりと、気になってしまったので、Snoopy Doggさんのスペースを聴くようになった。
Snoopy Doggさんのスペースは、どう言葉に表したらいいのか難しい。Red Velvetという韓国の5人組アイドルグループが今年の8月に『Queendom』というアルバム、そして同名のタイトル曲をリリースした。その曲を聴き、歌詞を読んだ時に「あ、このQueenたちは私の味方なんだ」という感覚を覚えたのだが、それに似ている。
冒頭で書いたようなことを、Snoopy Doggさんのスペース内で文字として発した時に、否定をされなかった。面倒な人だと思われていると感じなかった。
面倒でこじれているだけの人間だと自分では思っていたけど、似たような考えを持っていて、私にはなかった考えの種を蒔いてくれて、新しい風景を見せてくれる人ってこんなにいるんだ、そして、こういうことに疑問を感じ悩んでいる人がいるんだとSnoopy Doggさん、そしてスペースを聴いている人たちから教えてもらった。
小さくて、しょうもないことなのかもしれないが、すごい気づきだと本気で思う。

悲しい言葉を見るSNS。これからも人の心の勉強を続けたい

ただ、悲しいことに現実世界では、妄想力のなさが明日のJOKERを生むということに、気付いていない人が結構いると感じている。もちろん、全員がそうとは思わない。幸せなことに、私の周りには妄想力の高い人がたくさんいる。
でも、悲しい言葉をSNS上でよく見かける。私がSNSを苦手とする理由の1つだ。そんな大口を叩いているが、私だって誰かの心に傷をつけてきたし、今も傷をつけてしまっているのだ。
人の心に対する妄想の材料が足りず、勉強不足だなと日々感じている。SNSが苦手と書いたが、新しい視点をくれるSNSが私は大好きなのだ。
これからも人の心に関する、勉強をする努力だけはし続けていきたい。そのきっかけの1つを与えてくれたSnoopy Doggさんには感謝しているし、スペースを聴いたことのない人は、ぜひ聴いてほしいし、私の「人の心勉強仲間」になってほしい。