26歳の時、初めて彼氏ができた。そして、初めてクリスマスを彼氏と過ごすという経験をした時、私がこれまで思っていた、“恋人のいないクリスマス”の捉え方が変わった。
高校の時や、大学の時、社会人になってからも、いつも周りの友達が次々と家族と過ごすクリスマスを“卒業”して、恋人と過ごすクリスマスに進んでいくのを羨ましがりながら見ていた。
子供の時と変わらず家族と過ごす、ドキドキのないクリスマスを過ごす自分は、何か足りないような気がして、いつも得も言われぬ劣等感を感じていた。早く彼氏ができて、二人っきりで過ごすキラキラしたクリスマスが過ごしたい、いつもそう思っていた。

彼とのクリスマスは、昔と変わらない、家族と過ごすのんびりしたもの

でも、実際に彼と過ごしたクリスマスは、昔と変わらない、家族と過ごすのんびりしたものだった。
彼は、ヨーロッパのキリスト教が主な宗教の国からきた。彼によると、クリスマスと言えば、友達や恋人とではなく、家族と過ごす日なのだそうだ。

私もクリスチャンなのだが、クリスマスとはそもそも、イエス・キリストの誕生を祝う日だ。神の子が人間を救うために、人間の世界に来てくれた大切な出来事を祝う日。だからキリスト教徒の人たちにとっては、とても大切な日だし、それを家族と共に大切に過ごすのもまた重要なことなのだと思う。
そして、クリスマスに恋人を家に恋人を呼んだら、周りの人は自動的に「あ、この人と結婚するつもりなんだな」とその人のことを認識するという。
だから、私たちも日本でよくあるように、ディナーに行ったりイルミネーションを見に行ったりはせずに、私の家族のパーティに彼をよんで一緒に過ごした。

ただ、クリスマスプレゼントを渡すというのは日本と共通していて、私たちもプレゼントの交換をした。彼は私が精神的にすごく落ち込んでいて、瞑想を続けていたことを知っていたので、瞑想中に使ってとアロマディフューザーをくれた。彼氏がくれた初めてのクリスマスプレゼント。これまで私が26年間ずっと欲しかったもの。なのに、実際はそこまでの感動がなかった(彼には絶対そんなこと言えないが笑)。

ハムスターを3年かけて交渉したことが、一番のクリスマスの思い出

私の中の一番のクリスマスの思い出は、今でもずっと小学3年生の時のものだ。絶対に動物は飼わないというルールがある家で、どうしてもハムスターが飼いたかった私は、3年間ありとあらゆる交渉を親としてきた。
2年間はハムスターの本や文房具をプレゼントされ、私がほしいのはハムスターグッズじゃないんだ!とまた一年間交渉し続ける日が続いた。そして3年目のクリスマス、今度こそハムスターが来ることを神に祈るよう気持ちで眠りについた。
しかし、朝起きると、ハムスターの飼い方の本だけが枕元に置かれており、悔しいやら悲しいやらで朝から号泣してしまった。すると父が、「廊下をみてごらんよ」といってきた。廊下には、何か大きな箱のようなものにタオルがかけられており、それをどかしてみると、中から2匹のハムスターがこちらを見上げていた。あの時の感動を超えるものは、いまだにみつかっていない。

彼氏と過ごすクリスマスも、世間が謳うほど驚くようなものじゃない

だから今は、彼氏とクリスマスを過ごす友達を妬む私に、「あなたにとって一番幸せなクリスマスは今でもハムスターが家に来たあの日だし、彼氏と過ごすクリスマスも、世間が謳っているほど驚くようなものじゃない。周りに流されずに、あなたが過ごすその家族との時間を大切にしてほしい」と伝えたい。
日本だとクリスマスに恋人がいないことを揶揄して「クリぼっち」なんて単語まであるけど、恋人がいる人の方がより幸せな思い出を作れるなんてことはないし、自分にとって大切な時間を周りと比較せずに楽しみたいと思う。