私は大学4年生。何にでも興味津々で新しいことにチャレンジするのが好きだった。刺激の多い毎日を求め、日々楽しいことや自分がやってみたいことに積極的に取り組む日々だった。

新しい挑戦、勉強に励む日々や目的、人を、未曽有の事態が変えた

中学生のときには部活動(バレーボール)に励み、高校生では学校行事の文化祭から体育祭まですべてを夏休みに注ぎこみ、勉強も部活動(バレーボール)もこなしていた。
大学に入って、新しいことにチャレンジしようとYOSAKOIソーランサークルに入った。一人暮らしもはじめ、毎日友達と楽しく過ごし、勉強も頑張って希望の学部へ進学した。
大変で忙しい毎日。でも学生のうちにできることはしたい。サークルを引退したら東南アジアを巡って、旅をしたい。そう思っていた。

そんな中で起きた未曾有の事態。
コロナでサークル活動も講義や実習も満足にできなくなったのは、3年生になったころだった。私のYOSAKOIソーランサークルは3年生の秋に引退が決まっていたので、引退前のお祭りはすべて中止。目標にしていた大賞を取ることは根本から不可能になってしまった。毎年楽しみにしてくれていたお客さんにも会うことができなかった。

コロナで精神を病んだ後輩や、そもそも大学に入った目的を失った友達を見た。正直苦しかった。自分がそこまで考えたわけではないが、今まで同じように生活をして一緒に笑い合っていた人がそんなに追い詰められるなんて。
何もできない。何のために頑張ってきたのかもわからない。

こんな状況下でも楽しいことをしようと、サークル仲間と道内旅を企画

そんな状況の中でも私のサークル仲間は強かった。みんなでこんな状況下でも楽しいことをしようと踏ん張っていた。そこで行ったのが旅の企画だった。

人数の制限や世間体で全員で集まって旅行をすることはできなかった。でも少人数のグループに分け、北海道内から出ないで新しい土地の魅力を見つけてくる。
こんな素敵な地域があったんだ。今まで海外やキラキラした観光地ばかりに目を向けていたが、身近にもこんなに素敵な場所があったなんて。
コロナで沈んでいたみんなの目に輝きが戻っていた。私自身も存分に楽しみ尽くし、意外と知らない日本のいいところを知れてよかったと思った。新しい空気に触れてたくさんの刺激にさらされる、有意義すぎる贅沢な時間だった。

距離は関係なく、そこの土地を十分に満喫する時間は旅と呼べる

私は新しいものに触れるのが好きだ。刺激をたくさん受けられる場所が、環境が、空間が好きだ。

旅は人を自由にすると思う。勝手な意見だが、遠くの観光地へ飛行機で旅行をすることも、身近な場所、例えば電車で20分で行ける場所だったとしても、その場所の魅力を発見し、そこの土地を十分に満喫する時間は旅と呼べると思う。
時間を贅沢に使い(ときにはお金も贅沢に使い)、自分の好きなものを見たり大切な人と思い出を共有するのも良い。自然でも人工物でも新しいモノに触れるその瞬間が、自分の感性をくすぐり得る大きな刺激をもらえる瞬間になる。

オンラインじゃだめ。直接感じたい。五感を使って、身体全体でその空気を感じたい。
旅は自分への最高の投資だと思ってる。人生の最高のスパイス。