当時高校生だった私は、かなり調子に乗っていた。
ずっと付き合っている彼氏がいて、私が高校三年生の時に、彼は大学生になっていた。高校生からすると、大学生はとても大人に見えていたし、正直、大学生の彼と付き合っていることだけで、優越感に浸っていた。
今思えば、考え方も子どもで浅はかだったと思う。そんな馬鹿な私が実際にやってしまったクソエピソードを書いていこうと思う。

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付き合ってもうすぐ三年になろうとしていた私たちの関係は、完全に私の方が主導権を握り、私の言うことなら何でも聞いてくれた。
デートに行けば必ず好きなものを「いいなぁ、これ欲しいな」と言えば、優しい彼は買ってくれる。それを知っているからこそ、完全に弱みに付け込み、なんでも買ってもらっていた。そして、彼がバイトをしていることをいいことに、要求はどんどんエスカレートしていった。

季節は冬を迎え、年に一度の大イベントのクリスマスが控えている。私は、何を買ってもらおうかということしか、考えていなかった。だから、デートに行くたびに分かりやすく、欲しいものを伝えていた。
ただ私の方は、まだ高校生でお金もなかったから、あまり高価なプレゼントは考えていなかった。そして、クリスマス当日彼は、私がお願いしたものをしっかりプレゼントとして渡してくれたのだ。

プレゼントを開けながら最低なことに、「これだけか……」と思ってしまった。彼は、嬉しそうな顔を想像していたと思うのだが、私の顔を見るなり、どんどん不安になっていく。
「ごめん。もっと違うのがほしかった?」
「いや、そういうわけじゃないけど……。なんていうか。嬉しいよ。嬉しいんだけど」
なんとも歯切れの悪い言葉に焦った彼は、その日のデートでもう一つプレゼントを買ってくれた。しかし、気づかないうちに彼は、わがままな私に対しての恋愛感情を失い始めていた。

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彼は徐々に距離をとり始め、会おうとしても忙しさを理由に断られることも増えてしまった。しかし、結局はそんな態度に私が逆上してしまい、彼以外も見てみたいという最悪に身勝手な理由で、優しい彼を振ったのだ。買ってもらうだけ買ってもらって、私利私欲のためだけに彼を使って捨てたのだ。
もちろん、彼と別れてから、ロクでもない恋愛をしてきたからこそ、きっとバチが当たってしまったのだろうと、今なら思うことができる。しかし、若さゆえの無知なところと、私の性格の悪さが出てしまったのだ。

別れてからもたまに彼に会うこともあった。それは、彼氏ができない寂しさと、まだ好きでいてくれるだろうという安心感がほしかったから。
結局自分のことしか考えられないところは、大学生になっても変わることはなく、随分と迷惑をかけてしまったと思う。そして、彼が好きで付き合ったはずなのに、交際期間が長くなるにつれて、気持ちは薄れてしまい、情だけが残ったまま付き合うことに意味がないということに、気づいた時には、もう遅かったのだ。

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お金で引き留めていた関係は、どれだけ相手が頑張ったとしても、いつか限界がきて、幸せな未来は待っていないことを学んだ。元彼のクズエピソードを書いてきた私だが、元を辿れば、私自身も相当クズなことをしてきた。だから、類は友を呼ぶ、ではないけれど、同じクズ同士がくっついて別れてを繰り返していたのかもしれない。

もしも、今付き合っている人がいたら、どこが好きなのかもう一度考えて欲しいと思う。
私のように物をせびる以外にも、少額でもお金を貸していたり、何かにつけてプレゼントばかり渡してしまったり。相手の喜ぶ顔を見たくてやることは素敵なことだ。ただ、世の中には、私のような考え方をしている人もいないわけじゃない。もしも、当時のままの性格でずっときてしまっていたら、今頃とんでもなく酷い目に遭っていたかもしれない。
だからこそ、相手がいる人はよく考えてもらいたい。これから出会う人も考えてもらえないだろうか。相手のどこが好きなのか。どんな形であれ、お金で繋がっているような関係は、決して上手くいくことはないと経験者だからこそ思うのだ。