私には、ずっと忘れられない出来事があります。小さいことかもしれないけど、モヤモヤし続けた出来事が。それは、大学生の時に起こりました。

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高校生の時に知り合った同級生と仲良くなり、大学生になっても遊ぶことが度々ありました。彼女は、清楚でとても美人な子で、反対に私は、芋臭くて垢抜けていませんでした。
ただ、大学生デビューを果たしてからは、少しずつ垢抜けるようになってはいましたが、自分の容姿に自信もなく、彼氏もいませんでした。男の人が苦手だった私に、大学の友人を紹介してくれるという話になったのです。

彼は、見た目も爽やかでカッコいい感じでしたが、付き合いたいという気持ちではなく、ただ純粋に男の人に慣れるきっかけになったらいいな程度に考えていました。毎日やり取りを重ねるうちに、仲も深まり、「今度二人でご飯に行こうか」という話になったのです。
私は嬉しくて、すぐに友人にことの経緯を話しました。すると、「えっ！？すごいじゃん！！やったね。頑張ってね。応援してるから」と背中を押してくれたのです。

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しかし、その二日後に目を疑う投稿がSNSにあげられていました。今度ご飯に行くはずだった彼は、紹介してくれた彼女と泊まりでディズニーランドに出かけていたのです。
それも、「今日から付き合うことになりました」という幸せ一杯の文を添えて。

急な展開についていけずにいると、彼女から「ごめんね、付き合うことになっちゃった」と連絡が来たのです。正直、行くことを分かっていたなら、もっと早く教えてほしかったと思いましたが、あまり強くも言えず「そっか、おめでとう」としか返信することはできませんでした。

月日は流れ、彼女はカナダへ留学に行くことが決まり、自然と会うこともなくなりました。
しかし、彼女が留学から帰ってくることで、みんなでお帰り会をしようという話になり、私も安易に出席をしてしまったのです。
あの時、断っていればと今でも後悔しています。

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カナダから帰ってきた彼女を労いながら、私も過去の記憶は薄らいでいたので、久しぶりに会えたことを純粋に喜びました。
時間が経つにつれて、酔いが回った彼女は私にこう言ったのです。
「なんであの時、彼と付き合わなかったの？もったいないことしたよね」と。
状況を知らない周りの人は、変な空気を察して聞き耳を立てるようにしていました。私は「まだ付き合ってるでしょ？」と聞くと「うん！めちゃくちゃ格好いいし、優しいし、本当に最高の彼氏だよ」と惚気始めました。

その事件以来、私は、彼女と距離を取るようになり、会わなくなりました。しかし、神様は見ているもので、彼女の日頃の男癖の悪さを知ってか知らずか、彼も好きな人が出来てしまい、何度も復縁を求めた末、別れてしまったそうです。それを聞いた私は、とても性格が悪いけれど内心「自業自得だな」と思ってしまいました。

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その後、彼女に新しい彼氏ができた時に、何かのきっかけで彼女と会うことがありました。久しぶりの再会にも関わらず、偶然を装った彼氏がやってきました。

「なんでここにいるの？」というやり取りを見ていたので、偶然なんだと思っていましたが、結局その彼氏は私に何も言わずに「昼ごはん何食べる？」と、私と彼女が約束していたのにも関わらず当たり前のように一緒に歩き始めたので、「あっ、この人ダメだ」と思い、私は「二人で一緒に食べなよ。私は、また別の日でいいから」というと、「そう？分かった！ありがとうね」と人混みの中へと二人一緒に消えて行きました。

大人になれば、少しは変わるかなと思っていましたが、やっぱり人は変わらないし、盲目すぎる恋は、時に本性を知ることになると思いました。

もうこの先、彼女と会うことはないですが、自分自身は、あんな風にならないように気をつけよう、そして、『人の振り見て我が振り直せ』と心に刻んだ経験です。