辛いときは辛いと言う。自分に素直になれたのが、今年一番の変化

今年一年間を振り返って、私が言いたいことは、ただ一つ。「ありがとう」という言葉でした。
この一年、私は、今まで味わったことのないくらい、人の温かさに触れてきました。辛いことも悲しいことも、周りの人たちのおかげで、私は乗り越えることが出来ました。
今の私の環境も、置かれている状況も決して、幸せなものばかりではありません。むしろ、辛いことや、諦めなくてはいけないことの方が多くありました。その度に彼に八つ当たりをしたり、一人で塞ぎ込んでしまうことだってありました。
願いがもしも叶うのならば、大好きな子どもたちにだって会いたいし、この手で、もう一度ぎゅっと抱きしめたい。そう思い続けてきましたが、その願いも叶えることはできませんでした。
文章を書くようになって、耳障りのいい言葉を書いたり、言い聞かせてきたりもしましたが、現実では、受け入れられないことも沢山ありました。誰かと比べて、あえてマイナスに捉えることで自分を守ろうとしていたような気がします。
ただ、悪い事ばかりではありませんでした。
休んでいる間、私は自分の心と向き合うようになりました。辛さを知っているからこそ、誰かに優しくしたいと思うようになりました。今まで言葉で伝えることが面倒だったけれど、きちんと伝えるようになりました。
毎日を流れ作業のように過ごしていたけれど、今の私は違います。季節の移り変わりを感じ、心に語りかけて、感情を素直に表現するようになりました。それは、忙しい生活の中では出来なかった事ばかりです。
今までしなかったことを、自ら進んでするようになりました。距離をとっていた昔の友人と、休職をきっかけに会うようになりました。この一年間、辛いことの方が多かったですが、全て含めて、大きな変化をもたらしてくれたと思っています。
辛い時には辛いと言えるようになった。苦しい時には、助けてほしいとお願いできるようになった。照れくさいけれど、面と向かって感謝を伝えるようにした。そして何より、自分自身を大切にしようと思えるようになった。とても簡単で当たり前のことが、ずっと出来ませんでした。どこかで、大きな壁のようなものを作り、自分の弱さを見せないようにしていたのでしょう。どん底に落ちたからこそ、もう、私には失うものはないのです。
こんな風に思えたことを今では誇りに思っています。そして、支えてくれた人たちには、心の底から感謝しています。
2023年がどのような年になるのか、夢に向かってやりたいことを一生懸命やっているのか、全く違うことをしているのか、それは誰にも分からないけれど、今年と変わらず、思ったこと、感じたことを色々な方法で伝えていきたいと思います。
時には迷い、弱音だって吐いてしまう。
前みたいに誰かと比べてしまう時もあるかもしれません。
けれど、昔のように下ばかりを見て歩くような真似はしないと思います。
前を向いたことで素晴らしい景色が広がっていることに気づくことが出来たから。
新たな年を、大切な人と支え合いながら、生きていこうと決めたから。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。