この一年間、私の人生は、今までにないくらい大きな変化を迎えました。多くの物を捨て、大切なことを知る一年でした。

今までの私は、嫌われることが怖くて、誰にでもいい顔をしていました。それがどんな人でも、たとえ私に嫌なことを言ってきた相手だとしても、嫌われることが怖かったのです。
俗にいう八方美人でした。本当なら言わなければならないことも言えずに、愛想笑いを繰り返して、心をすり減らしていました。悪口や愚痴を言う人たちに嫌悪感を抱きながらも、結局は、嫌われることが怖かった私も、同じように愛想笑いを繰り返して、同調するような発言をしていました。
側から見ても不健全な関係が、成り立ってしまう。
そんな場所に長いこといたからだと思います。

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しかし、六月の終わりに体調を崩し、本当の意味で自分と向き合うようになると、少しずつ見え方は、変わっていきました。
正しいものは何か、間違っていることは何か。そんなことを毎日グルグル考えていくうちに、自分の弱さを知りました。季節は、梅雨から夏へ、そして秋、冬へ、まるで季節の移り変わりと同じように、心も変化していったのです。
いつしか、誰かのために生きることを辞めて、自分のために生きる言葉を言うようになりました。悪口を聞かなくていい環境は、肉体的にも精神的にも健康になっていき、青白くげっそりとした姿は、少しずつ血色を取り戻し、ふっくらと人らしい姿へと変化していきました。

何より、余裕がなかった頃は、常に何かにイライラしていたけれど、小さな事に目を向けて、穏やかな気持ちで物事を考えられるようになっていきました。その頃から、考え方も大きく変わり、自分のために人生を生きていこうと思えるようになりました。両親のために、職場のためにと思っていた考えをクリアにして、私自身のために生きる選択をしたのです。
だからこそ、年が明ける前に仕事を辞める決断をしました。
今までしがみついていた場所から離れて、自分自身を大切にするための行動を起こしました。

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文章を書くようになった一番初めの頃、私の心は散らかり放題で、足の踏み場もないようなゴミ屋敷のようでした。書いている内容も、感情をただ並べただけで、何が言いたくて何を伝えたいのかも分からないほど、荒れていました。
だけれど今は、言いたいことを整理して、大切な言葉だけを伝えられるようになりました。散らかり放題の心は、少しずつ整理整頓されていき、落ち着く場所へと変わっていきました。
二十八年間生きてきて、自分のために時間を使い、向き合ったのは初めてでした。

本当の意味で私自身を大切にしようと思えました。しかし、長期間仕事を休んで、自分と向き合う作業は、楽なことばかりではありません。
時には、彼とぶつかり泣きながら、ひどい言葉を吐き続けたこともありました。生きている価値を見出せなくなり、世間から置いてかれた哀れなやつだと自分に牙を向けて、暗闇の中へ落ちそうになることもありました。
決して、幸せで順風満帆だったわけじゃない。
けれども、その過程があったから、今の私が存在するのだと思います。

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2023年を目の前に、新たな人生のスタートが始まります。やりたいことも、目標も沢山あります。
思い描く未来予想図だってあります。昔の私ならこう言っていたでしょう。
「私なんて、きっとダメなんだ。どうせ上手くいく事はないし、幸せになんてなれない」と。
けれども今は違う。新しい未来に純粋にワクワクするような気持ちです。幸せなことばかりが起こるとは思わないけれど、今の私ならきっと大丈夫だと思います。
何故なら、人生で初めて私という人間を信じられるようになったから。
新たな一年を、私なりの視点で幸せの蕾を見つけていきたい。そして、花が咲く日まで丁寧に育てながら、自分と向き合うことをしていきたいと思うのです。