誰かに抱きしめてほしかった夜。ひととき限りの温もりに安らいだ。そしてその後、残った不安や後悔とともに、再びさまよう私。「失言」への謝罪をしなかった後悔を引きずってきた私は、きっとこれからも償う時が来ないと知った……1月に掲載されたエッセイのなかから、多く読まれた5本を紹介します。

①「汚い字」とからかった数日後、同じ書道教室に通う子が話しかけてきた(瀬璃)

あらすじ)中学校のとき、風邪が治って学校に行くと、休んでいた間にたまったプリントがまとめられていた。それに書いてあった私の名前。嫌いな先生が書いたものだと思った私は嫌悪感から、「汚い字」と言った。本心からそう思っていたわけではなかった。

②ただの風邪ではなかった。幸せな新婚生活を一変させた新型コロナ(オリエンタル納言)

あらすじ)夫婦で新型コロナに感染してしまった。幸せだった新婚生活は、大きな不安に変わってしまった。熱が下がればきっと良くなる。そう信じていたから、ずっと耐えてきたのに、辛かったのは熱が下がった後だった。

③35時間前、「女」であることを自覚した私は、アフターピルを飲んだ(あり)

あらすじ)アフターピルを飲んだ。アフターピルは基本的に、行為後72時間以内に服用する必要がある。私は72時間前、無条件に誰かに抱きしめてほしかったのだった。話しやすい第三者として、初めて会った彼は、写真の通り誠実な印象だった。

④一目ぼれならぬ、一晩ぼれで得たぬくもり。生きづらい人生を忘れる術(サモニケ)

あらすじ)彼との出会いはマッチングアプリ。たまたま「いいね」をくれた人。プロフィールを見て、会社員なのに金髪にしている彼に興味を持った。メッセージのやりとりが続いた後、電話をしてみることになった。深夜3時、となりの部屋では、父と母が寝ていた。

⑤ひいき目なしに住みやすい、出身地の静岡。でも人口流出が止まらない(浅野みん)

あらすじ)私は静岡県静岡市の出身。買い物もできるし、食べ物もおいしい。ひいき目なしに、住みやすい街だと思う。でも、人口流出がとまらない。私も大学進学を機に東京へ引っ越したが、地元に就職した。問題は若者が帰ってこないことなのだ。

1月に読まれたTOP5のエッセイは、このようになりました。
さらに6位以降は次の通りです。こちらもぜひ読んでみてください!

後遺症に苦しむなかで届いたLINE。帰ってきた夫の目は赤かった(オリエンタル納言)

一人になるために実家で暮らす。そして自分の空間を手に入れる(夏目わか)

役所からの一枚の紙が「働いて社会に貢献しなさい」と私に迫ってくる(オリエンタル納言)

明るくて優しい先輩が抱えていた事情。私はひどい質問をしてしまった(泉海)

「僕の大切な人に優しくしてね」という夫の一言が、私の心を救った(トキト)

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