舐められるのが嫌で長い髪を切った。後悔の先で出会った新しい私

かがみよかがみとTikTokのコラボ企画。今回は特別企画のため、通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
かがみよかがみとTikTokのコラボ企画。今回は特別企画のため、通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
あっ、私、たぶん舐められているんだろうな。
仕事先の人と出会った時に、大人びた先輩への態度と私への話しかけ方が違う。なぜ、私にはタメ語なのだろうか?
この間訪れた美容室。美容師さんとの会話の中で私が、「あと数年で30歳になります」と伝えたら、その人はびっくりするくらい目を丸くして、「大学生さんだと思ってました」と呟いた。
私は森ガールのようなファッションが好きで、ときどき着ている。前髪はぱっつんが好きだし、童顔に見られるのは嬉しい。
なのに、悔しいと思う場面がいくつもあった。前述の、初対面の人から明らかに軽蔑された態度を取られた時。一度や二度ではない。もちろん見た目だけとは限らない。
でも、電話やメールでやり取りした後に会った人からは、ほとんど100%敬語で話しかけられる。見た目が大きく影響してるんじゃないかと思う。
私はこの春、ずっと伸ばしていた後ろ髪を15cm切った。前髪は伸ばして、おとな計画を実行している。
正直、切ったあと鏡に映る自分を見て、後悔した。ロングヘアが好きだった。
気持ちを切り替えたくて切ってしまった大切な髪の毛。
「傷つきたくない」「舐められた」と、落ち込む自分が苦しくて。大切なものを削った自分が悲しかった。
けれど、大きなリボンを短い髪の毛に付けて、ハーフアップヘアにしてみたとき、レトロかわいい自分が鏡に映って驚いた。
アイデアひとつで、いつだって好きな自分になれるんだ。嫌なことがきっかけではあったけれど。
新しい自分に出会い、運命を感じた。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。