大学の卒業研究が落ち着いた2019年1月、久々に連続ドラマに夢中になった。連続ドラマとはご無沙汰で、高校受験を控えた中学3年生頃から一切観なくなった。観たとしても第1話くらい。そんな私をトリコにしたドラマが『初めて恋をした日に読む話』だ。
恋愛・受験・就職に失敗した32歳の春見順子は予備校講師をしている。そんな中、偶然不良高校生の由利匡平と出会う。この二人が東大合格を目指して、受験勉強に励んでいく物語だ。恋愛要素も含まれていて、恋愛に疎い春見と、由利をはじめとした3人の男性との恋模様が描かれている。
ドラマをよく観ていた小学生の頃に好きだった『プロポーズ大作戦』や『花ざかりの君たちへ』のように、恋愛作品における胸キュン要素がたくさんで楽しかった。それだけでなく、受験勉強に向き合い葛藤する由利の姿や、女性として、社会人としての将来に悩む春見の姿に共感を覚えたのだ。久々にドラマを1クール分観てしまった。
このドラマで最も印象的だったセリフがある。第1話で春見が髪の毛をピンク色に染めた由利の頭をポンッと撫でて、励ますように声をかけた。
「無敵ピンク」
一見そのままの意味だと思うが、あたたかさと強さを感じた。もちろんドラマで春見が由利にかけた言葉だが、私まで勇気づけられたような気がした。
「無敵ピンク」を見つけて私のメイクは変わった
ドラマの最終話が終わった後、私は完全に「はじこいロス」だった。このドラマからは、多くのときめきと勇気を貰った。しかし、まだ余韻に浸っていたかった。
そんな中、SNSでとあるコスメ紹介投稿を見つけた。「WHOMEE」のピンクアイシャドウパレット3種。特に惹かれたのが“believe in pink”、直訳すると「ピンクを信じる」。後々調べてみたところ、オードリー・ヘップバーンもこの言葉を残していたらしい。全文を読んでみると、女の子を励ますようなメッセージが込められていた。
このコスメの投稿を保存し、バラエティショップで見つけて即購入した。
早速まぶたに「無敵ピンク」を色づけてみた。アイシャドウはパッケージの記載通りに塗ったものの、元々メイクが下手だったため周囲から見たら不恰好だったかもしれない。しかし、ピンク色に染まった自分のまぶたを見て感動したことを今でも覚えている。
それ以前までは「メイクはするけど最低限で」というスタンスだった。メイクに苦手意識があり、自分には似合わないだろうと思っていた。
無難なベースメイクアイテムやナチュラルカラーのリップ、薄めのブラウンアイシャドウなど、就活などオフィシャルな場で使えるようなものしか持ち合わせていなかった。
そう言えば、留学中にルームメイトの韓国人に私のメイクアイテムを見せたらびっくりされたなぁ。「これしか持ってないの!?」って。今思い出しても笑ってしまう。
メイクを楽しみ、チャレンジする。「無敵ピンク」は私の相棒
しかし、無敵ピンクを手にした私は「楽しむメイク」をするようになった。SNSで話題のアイテムをチェックしたり、美容系YouTuberの動画を見てメイクの仕方を基礎から応用まで学ぶようになった。
購入したアイテムも彩りが豊かになった。オレンジのチークやカラーマスカラ、黄色のアイシャドウ、マットな赤リップ、カラフルなパールボールが混ざり合うプライマーベースなど、ワクワクするものばかりだ。
まだ試していないアイテムもあるため、今後も新しいメイクにチャレンジしてみたいと思う。
なお、私の無敵ピンクは今も現役だ。
基本的に服装に合わせてメイクをすることが多い。しかし無敵ピンクに限っては、それに合わせてコーディネートを決める。それくらい無敵ピンクは私にとって特別な存在なのだ。
気合を入れたいイベントでは、無敵ピンクが私の相棒。相棒と共に次に来るであろうスペシャルな日を心待ちにしている。