私のちょっとしたエコ。それは物を必要以上に買わない、家に無駄な物を増やさないという方針だ。

迷ったら全部買えばいい。それが昔の私の、欲しいものがあった時の判断基準だった。買わなかった事で後から後悔したくない。そう思っていたからだ。
これは揺るぎない意思だったし、手元にその物があることによって確かに後悔することは少なかった。
けれど、買えば買うほど物は増える。気づいた時には、部屋の中の足の踏み場がなくなっていた。

捨てられないぬいぐるみ、つい買ってしまう文房具、そして服

迷って全部買った物で何が多いか。
例えばぬいぐるみ。かわいい。かわいいけど、かさばるし、幅を取る。それにいざ捨てようと思った時に、かわいいお顔でこちらを見られていると……ああ!捨てられない!ごめん!と、ついつい元の場所に戻してしまうことも少なくない。いざ捨てる時に困るものの中の代表例だと思う。

それから文房具。ボールペンはインクがなくなった時点で使い捨てが多いにしても、シャーペンは中の芯を入れ替えれば同じ物を使っていられる。それにも関わらず、デザインで欲しくなって買ってしまったり、外で必要になったけど持っていなかったからという理由で買った物が増え続けて、ペン立てがいくつあっても足りないくらいにはある。

あとは服。この色好きだな〜なんて好みだけで選んで買うと、後々家に帰ってから「その色のカーディガン、家に何着あるの〜!!丈がちょっと違うくらいでほぼ同じ〜!!」とツッコミを入れる羽目になる。

コートや冬物の上着といったような目立つものは早々かぶることはないけれど、カーディガンやセーターのようなちょっと薄めの羽織る物はかなり事故を起こしやすい。とくに買った時に畳んで入れてもらった袋のまま置いとくと……ほとんどの場合、本当に気に入って購入した服以外は記憶の彼方に飛んでいってしまっている。
衣類系は、何も考えずに迷って全部買うと大事故を起こす物の第一位と言ってもいい。

大掃除をしても、あまり減らなかった服。そして気付いた

私が、迷ったら全部買えばいいという方針をやめた理由。それは家の中の大掃除をしなければならなくなった時に、あることに気づいたからだった。

大掃除をするとき、ほとんどの場合、同じ系統のものでまとめることから始める。服の場合は新品と新品じゃないものに分けてから、夏物、春秋物、冬物の三種類で分ける。
多い。買った物は着るまで袋に入れっぱなしの物が多いんだけど、とにかく多い。
とりあえず新品は売れるから、着たものから整理する。よく見ると、ほとんど着てないけどもう着ないかなって服がよくある。もったいないな……と思うけど、物を減らさなければならないことには変わりないので捨てる。
それを繰り返したけれど、新品が手元にたくさん残るので、全体的に見たらあまり服は減らなかった。
疲れた!もう片付けしたくないな!と投げやりになって、空いた床にひっくり返ったとき、ふと思った。

これ、私が買わなかったら他の人の手に渡ったかもしれないよな。あまり大事にされないまま捨てられてしまうよりも、本当に欲しいと思った人が買って、たくさん使ってくれた方が物にとっても幸せだったんじゃないかな。無駄にしてしまってごめんね……。

ていうか、これ以上物が増えたらまた片付けするときに同じことを繰り返すことになるんだよな。
よし。物をたくさん買うのはやめよう!今ある物を大事にしよう。

無駄にしたくない。あの大掃除以来、必要以上に物を買わなくなった

私はあの大掃除以来、必要以上に物を買わなくなった。欲しいと思った物を全部買わなくても、案外、後悔しないことにも気づいた。

必要以上に買いすぎてしまうと、物によってはあまり使わないままゴミに出してしまうことになること。「無駄を増やしたくない、もったいない」という考え方が、「買いすぎない、ゴミを増やさない」ことに繋がり、私の生活をちょっとだけエコなものへと向かわせた。
物を必要以上に買わない、家に無駄な物を増やさない。
これが私のちょっとしたエコ。