今年の目標は自己啓発本を買わないこと、だ。

私は自己啓発本が好きだ。家には数十冊あるし、本屋に寄った際は探してつい立ち読みして、気に入ったものがあればすぐに購入してしまう。最近では欲しいものに限りがないので、図書館でも借りるようになった。

自己啓発本は、今のダメな自分に寄り添ってくれる

自己啓発本は優しい。今のダメな自分に寄り添ってくれる。「仕事もある、家族も健康、今の生活に大きな不満はない。でも、毎日がなんとなくつまらない。毎日を、自分を変えたい」なんて輪郭のない寂しさを抱える自分に寄り添ってくれる。そして、こんな気持ちに悩んでいるのは自分だけじゃないのだと、みんな一緒なのだと教えてくれる。

その次には、「自分を変える」方法を教えてくれる。これと、これと、これをやれば今の自分を変えて理想に近づける!って、そんなメソッドを教えてくれる。そのメソッドだって、難しいことなんかじゃなくて、「自分の理想の生活を具体的に考えてみる」「それの実現のために、必要なもの、必要な時間を明確にする」といった、紙と鉛筆さえあればすぐに実践できるものばかりだ。私は特に、この自分を変える方法の部分を読むのが好きだ。読んでいるときのワクワク感。これを全部実行すれば今の退屈な自分から抜け出せるんだ!って明るい未来を思い描けるから。

今まで読んだどの本も、同じように私を励ましてくれて、将来への期待でいっぱいにしてくれた。

成功した人のやり方を知って、読むだけで満足していた

でも、おかしいな。自分を変える方法はたくさん知っているはずなのに、今の自分は本を買う前の自分と何も変わっていない。平穏だけど何かが満たされない毎日も、そんな自分に飽き飽きしているこの状況も、ずっと前から同じだ。
そんな状況だから、また新しい本を買ってしまって。そして出会って衝撃を受けた一文が下記である。

世の中にはいまだ成功法則書が溢れ、それを読んだ人に「成功するのではないか」という期待を与え続けています。
しかし、そうした人たちのほとんどが成功していくことはありません。
なぜでしょう?
それは、
何もしないからです。
実行に移さないからです。
経験に向かわないからです。

出典:「夢をかなえるゾウ」水野敬也

ああ、私が変わらないのは当然だな。だって何もしていなかったもん。成功した人のやり方を知って、読むだけで満足して、何かアクションを起こした気になっていた。そんな自分がとても恥ずかしかった。

今年は、今までに学んだメソッドを実行していこう

変わるには、結局、自分が動くしかないんだ。自己啓発本は、地図みたいなもので、自分の思い描いた未来への案内図となってくれる。目的地にたどり着くため、険しい道を通ったり、雨の中を何日も歩いたり。そんな試行錯誤を実践できた人が理想の未来を現実のものにしているんだ。地図を持っているだけじゃ、旅は始まらないよね。

私は、もう十分な数の地図を持っている。今年は、自分の手と、足と、頭を動かして、今までに学んだメソッドを実行していこう。自分を変えるために。新しい地図はいらない、今持っている地図に十分、新しい自分への道は示されている。後は自分が、進むかどうかだけ。