姉だから妹だから…と言われて育ったわけでは無かったなぁ。

今になってしみじみ感じます。

とにかく母は「お姉ちゃんなんだから」「妹なんだから」という言葉を使わないようにして、私達個人をそれぞれ、時には一緒に大切にして育ててくれました。これが私には大きかったように思います。

妹がいることによる理不尽な苦しみを味わったことがないことで、本当に心から可愛いと思えたのです。

本当にこんな可愛い子が私の妹なの?と思ったことも

6才離れた妹はそれはもう可愛くて、産まれたてほやほやの時に足の裏に名前を書いたのを、今でも鮮明に思い出せます。

顔立ちがはっきりしてくると、本当にこんな可愛い子が私の妹なの?と思ったことも。

そんな彼女と、時にはお揃いの服なんて着て、仲良く育ってきました。

今では私達は身長、体重ほぼ一緒。

私のほうが先に家を出て、別々に住んでいるのですが実家に帰れば
「片方が太れば、もう片方も太るもんね」
と言いながら笑い合ってもりもりご飯を食べています。

着る服も上手いこと着回せて、お下がりも厭わない、なんとも経済的な姉妹だと実感。
(彼女の高校は私服だったのですが、私の高校で使用していたセーラー服やセーターを愛用してくれていたのです!)

「お姉ちゃんウザい」から「お姉ちゃん結構好きかも…?」に

ただ、ずっと仲良しだったかというとそうではないのです。

彼女が小学生の頃には、あまりにも猫可愛がりしすぎてうざったがられ、嫌われた時期もありました。

その後、猫可愛がりを止めて少し距離を置いたことと、忙しい母の代わりに高校受験に付き添ったりしたことで、少しずつ「お姉ちゃんウザい」から「お姉ちゃん結構好きかも…?」に脱出。

なんと、高校の卒業式ではヘアセット・メイク担当が母、着付け担当が私で自給自足の準備になりました。それでもとても喜んで、卒業式に主席していた姿が印象に残っています。

また、私がお世話になったアルバイト先に、妹を紹介したことも。姉の紹介なんて嫌かな…なんて思っていたけれど、嫌がらなかったことが嬉しかったのです。

また、アルバイト先の上司から、妹の仕事ぶりについてとても褒めていただき、妹の成長に涙が滲みました。

褒められたことを妹に伝えたら「お姉ちゃんの顔に泥を塗ってはいけないと思って頑張った」と真剣な表情で語ってくれて、本当に嬉しかったです。

お互いのことを敬ってこその関係を、今後も続けていきたいな

大きくなった妹は私よりもしっかりしているところもあり、そういう所は素晴らしいなと思うと共に見習いたいなと思っています。

大学受験、高校卒業など自分が踏んできた過程を妹を通じて再体験しましたが、彼女の成功、成長はやはり何よりも嬉しいものです。

私は妹のことを尊敬しているし、妹も顔に泥を塗らぬよう頑張ってくれるくらいには尊敬(?)してくれているみたいです。

お互いのことを敬ってこその関係を、今後も続けていきたいな、とお姉ちゃんは思っています。