かがみよかがみでは、「2022私の宣言」をテーマにエッセイを募集しました。たくさんのご応募の中から、編集部が一番心に響いたエッセイを「かがみすと賞」として選ばせていただきました。

今回は、かがみすと賞1本、編集部選として2本のエッセイをご紹介いたします。

◆かがみすと賞

海外留学の前にわかった希少例の妊娠。強くて優しい学者への一歩(Tasha)

あらすじ:海外の大学院に留学予定で、今年の目標は「必死に学ぶ」になるはずだった。ある時期から吐き気が収まらず、ピルの副作用かと思った。軽い気持ちで妊娠検査薬を使うと、結果は陽性。ピルを飲んでいたのになぜ?

◆担当編集者からのコメント

新しい生活に向けて準備するなかでの思いがけない妊娠で、混乱する様子が伝わってきました。

シングルだし、まだ学生だし、子どもは一生産まないと思っていたし、こんな混沌とした世の中で子育てをするのはすごく怖い。
だけど、少しずつ社会に対する信頼を育んで、私の元に来てくれた子を一生かけて守ろう。今でも時々不安で涙が出てくるけど、そう決めた。

どちらを選ぶか?という発想から、どちらも諦めないという道を模索されるとのこと。おめでとうございますと祝福させて下さい。そして、「きっと社会学って弱者に寄り添うための学問だ」というTashaさんの研究の道も応援したいです。

◆次点①

あいみょんに感動し、憧れが募る弾き語り。海辺のカフェでいざ挑戦を(立山まーこ)

あらすじ:子どもの頃からずっと歌うことが好きだった。合唱団やサークルなどでずっと歌ってきたし、カラオケも大好き。そして子どもができて歌がもっと特別になった。コロナ禍で遠のいていたカラオケ復活もいいけれど、海辺のカフェでの弾き語りをもくろんでいる。

◆担当編集者からのコメント

子どもの頃からずっと好きだったことについて、等身大の文章で書かれていて、気持ちが伝わってきました。

常に赤ちゃんのお世話で忙しく、自分の時間が取れずにいたときにYouTubeで藤井風さんを目にした。5分足らずの動画だけれど素晴らしく、音楽っていいな、とわくわくする気持ちを思い出させてくれた。画面を覗き込んでいる自分は、妻でも母でもなく一人の人間だと、感じさせてくれた。

歌ってとても身近に寄り添ってくれるものだな、と改めて感じました。どんな形であっても好きなことを続けていくことって素晴らしいです。そしてお子さんに見せたい姿の決意表明にも元気をもらいました。

◆次点②

分かり合えなくても夫婦でいいと思えた。私がめざす結婚30周年(いくら)

あらすじ:30歳になるので最後の投稿。これまで夫婦のやり取りをたくさん投稿してきた。今年の目標は「自分のこだわりを旦那に押し付けない」だ。私たちは結婚して7年。この1年は「赤の他人だ。わかり合えない」と痛感することが多かった。でも新たな発見もあって…。

◆担当編集者からのコメント

「夫婦は…元々は赤の他人だ」という、どきっとする言葉から、最後はのろけになる展開が良かったです。

多分夫婦って、分かりあえない部分を持ち合わせたままであっても、恋はできるし、愛も築いていける。
恋のために価値観を擦り合わせながら、愛のために相手に譲り、許し、認め合う。

どうしてもわかり合えないものがある、という気づきからしか、本当の意味で相手を尊重したり愛したりすることはできないのかも知れない、とエッセイを読んで感じました。

以上、「2022私の宣言」のかがみすと賞、編集部選の発表でした!たくさんの素敵なご投稿を、本当にありがとうございました。
現在募集中のテーマはこちらから。みなさまからのご投稿、お待ちしております!

エッセイのご投稿はこちら!