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「ファミリーフレンドリー」は長期的には企業にもメリットだらけ
ライフとワークをわけて考えることはもはや時代遅れ。どちらも充実させていくために、企業や社会にも変化が求められています。多様な働き方が広がりつつある一方、いまだに多くの女性にとって「妊娠・出産・育児」をどのタイミングで迎えるかは大きな悩みのひとつです。メルクでは「YELLOW SPHERE PROJECT」として、妊活や子育ての支援、正しい知識を広めるための活動にも力を入れています。仕事と家庭の両立に配慮し、柔軟な働き方を認める「ファミリーフレンドリーな社会」のために、社会や企業、個人はどう変化していけばよいのでしょうか。20・30代のキャリア支援を行うポジウィル株式会社代表取締役・金井芽衣さんにお話をうかがいました。
ライフプランニングが大切 優先順位は人によって違う
――いきなりですが、女性から「子どもが欲しいし、転職もしたい」という相談をされたらどのようにお答えになりますか?
相談者の優先順位を聞きながら、場合によっては「今は転職活動をストップして、ライフプランを考え直してみては?」というアドバイスをするかもしれませんね。例えば、妊活して、妊娠して、出産して、育休をとる……と考えると、3年間は転職が難しくなる、ということはお伝えしています。
ポジウィルキャリアは「仕事だけがキャリアではない」という考え方で運営しています。結婚や妊娠、出産など、色々なライフイベントを含めての人生こそキャリアだと考えています。なので、若いうちから、この先どんなライフイベントがあるかを知っておくこと、あわせて、自分の体についても理解しておくことは、人生というキャリアを充実させるうえで、大事なポイントだと思うんです。
――男性と女性でキャリア相談の内容に違いはあるのでしょうか。
ポジウィルキャリアの利用者は20・30代が中心で、男女ともに多くの相談を受けていますが、女性は、結婚・出産のタイミングを考えると、20代から自分のキャリアを考えていく必要に迫られてしまう。逆に男性からライフプラン、特に出産のタイミングについて相談されることはほぼないですね。女性の方が、仕事とライフプランが密接に関わっているイメージがあります。
20・30代女性は企業にとって「可能性を感じる存在」
――企業からみて、20・30代女性とはどんな存在なのでしょうか?
とても可能性を感じる存在だと思います。育児・出産で働き方に変化がある期間はあるけれど、経営者視点で見ても「信頼残高」を残した状況で、また戻って働き続けてくれれば戦力になる。一から他の人に教え直すことを考えると、数年待つ価値はあると思っています。
それに、子育てを経験した人だからこその強みも仕事に反映させられると思うんです。
私自身、独身で子どもがいなかったときは、視野が狭くて、子育てが大変だという方に対して「なんとかできないのかなあ?」と思っていました。でも、私も子育てを経験したことで、「なんともならないくらい大変だ」と理解できるようになりました。
私自身、保育系の短期大学に通っていたこともあり、子どもが好きなので育児は余裕を持ってできるのではないかと思っていましたが、いざ子育てとなると甘くないというのを実感しました。私の子どもはまだ1歳なので、会話はできないし、目を離したら命に関わる。そうして溜まったストレスを発散するための時間もない。休めたとしても、何かしら罪悪感を持ってしまう。仕事を諦めざるを得ない女性の気持ちもわかるなあと思いました。
理解できる人の幅が広がったことは、経営者としてもプラスの経験になったと思います。
これからは、多様な価値観をどれだけ受け入れられるかを企業も問われていると思うんです。多様な人がいるからこそ、生み出されるプロダクトやサービスがある。それがわからないまま進んでいくのは、今はよくても、数年後、数十年後に大きな差になるんじゃないかなと思います。
正しい妊娠の知識は男女ともに必要
――メルクの「YELLOW SPHERE PROJECT」では、男女ともに妊娠に関する正しい知識を知ってもらうことも考えています。この取り組みについて、どう思われますか?
素晴らしいと思います。そういう会社が増えてほしい。妊娠や不妊治療は、どうしても「女性だけの問題」と考えてしまう人が多いことを心配しています。
私には商社の総合職で働いている友人がいるのですが、ずっと妊娠できなかったんです。夫から「(妻の)海外出張が多いからでは?」と言われていたそうですが、実際に検査してみたら夫の方に原因があることがわかった、ということがありました。どういう家族を作りたいか、どういう人生を送りたいかをパートナーと話し合うのはもちろん、正しい妊娠の知識や情報を得ることも大事だなと改めて思いました。
治療の結果は頑張りと比例しないことも多いので、メンタルへの負担にもなります。知識・時間・費用の面で支援してくれる取り組みや制度がある企業はとても素敵だと思います。
「子育てはみんなで」長期的にはプラス
――それぞれのライフプランを尊重する「ファミリーフレンドリーな社会」のために、企業や社会、個人にはどんなことができると思いますか?
メルクさんのように、妊活は女性だけ、当事者カップルだけで抱える問題じゃないんだよというメッセージを送っていただけることは心強いなと思います。私自身も子育てもみんなでしていく姿勢を見せていけたらなと思っているんです。
2週間前に入社した男性に、まだ試用期間だったのですが、育休をとってもらったんです。本人が「この時期の子どもと一緒に過ごせてとても良かった」と話していたのが印象的でした。短期的にみると、会社としては痛手です。でも、「こんな貴重な体験をさせてくれる会社なんだ」と思ってもらえることは、長期的にはプラスに働くと思うんです。
もちろん、子どもがいない方たちばかりに負担がかかるのは避けたい。そこのケアは重要だと思っています。ただ、出産する・しないも含めて、多様な価値観を認めていくことが、いつか自分が困ったときにサポートしあえる環境づくりにもつながると思います。
このように「ファミリーフレンド」な企業、社会であることのメリットを知ってもらいたいですし、私自身もこれからも伝えていきたいです。
金井芽衣(かない・めい)
ポジウィル株式会社代表取締役。1990年群馬県生まれ。保育士・幼稚園教諭免許を取得した後、法政大学キャリアデザイン学部に編入、キャリアカウンセリングを学ぶ。卒業後、リクルートキャリアに入社し法人営業を経験。2017年4月に退社、同年8月にポジウィル株式会社を設立。
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