自分のために書いていい。たくさん読まれるかどうか気にしないで
かがみよかがみにエッセイを投稿してくれる「かがみすと」。「書く」ことは簡単ではないなかで、一体どんな理由でサイトに投稿してくれるのでしょうか。今回は、幅広いトピックでエッセイを投稿してくれている、Karenさんにお話を聞きました。
かがみよかがみにエッセイを投稿してくれる「かがみすと」。「書く」ことは簡単ではないなかで、一体どんな理由でサイトに投稿してくれるのでしょうか。今回は、幅広いトピックでエッセイを投稿してくれている、Karenさんにお話を聞きました。
◆Karenさんプロフィール
メーカー企業に勤務している、社会人3年目。副業でライターとしても活躍中。かがみよかがみには去年9月から、計19本のエッセイ掲載し、オンラインイベントにも複数回参加してくれました。好きな言葉は " Everything happens for a reason " 。
ーーご自身のブログもあるKarenさん。その中で、かがみよかがみに投稿するようになったのはなぜですか?
ひとつは、不特定多数の人に読んでもらえると思ったからです。自分のブログは、Twitterのフォロワーさん以外の人にはあまり読まれないと思っています。大きいメディアに掲載されることで、より多くの人に読んでもらえるんじゃないかなと思い、投稿を始めました。
もうひとつは、本当の自分を知ってもらうため。自分のことは大好きで、自己肯定感もある方な気がするけど、落ち込むこともよくあるんです。生きるのだるいな、もう全部やめたいなって気持ちにもなる。普段は虚勢を張ることが癖になってたりするから、友達やSNSで繋がってる子の思ってるKarenのイメージと、本当のKarenって乖離してるときがあるんですよね。周りの人に、そんな自分も伝えたくて、書いています。
面と向かってはいえないけれど、文字を通してなら伝えられるみたい。強がりな性格だってことは、本当は友達に知ってもらいたいことです。なかなか言えないから、代わりに文章で書いています。
ーー自分なりのエッセイの書き方はありますか?
結論や構成をある程度、頭のなかで決めてから、書き始めています。固まった状態で書くので、1時間くらいで書き終えることが多いです。
ーーは、早い!
もちろん結論が決まらないものはなかなか書けないです。そういうときは、まだ書ける状態じゃないんだなって思って、1カ月くらい寝かすこともあります。あとは、気分が乗らないときは書かないって決めてます。
ーー書くときのこだわりや、決まりはありますか?
わたしの場合は、ネガティブな結末でエッセイを終わらせたくないので、自分で納得できるような、前向きな結論で締めるようにしていますね。
テーマは、自分の中で成仏させたい出来事、成仏できそうだな、というものを選んでいます。これまで19本投稿してきたけど、成仏できそうもない恋愛についてはまだ1本も書いてないです(笑)。どう着地させればいいか、全然分からないから(笑)。
ーー1年間投稿してきて、振り返ったとき、自分のなかで大きく変わったことはありますか?
1年しか経ってないので、振り返って「あの頃より成長したな」みたいに思うことはまだないですね。初めて投稿した「アラサーの私へ。結婚というものに振り回されないで」のエッセイについても、今もまだ同じ悩みを抱えています。そういう意味で、振り返ったときの変化はあまりないかな。
でも、自分のエッセイはよく読み返すことは多い。前向きな結論でエッセイをまとめているから、自分が悩みをどうポジティブ変換したのかが書いてあるんですよね。
同じことで悩んだときに読み返して、「そうそう、こうやってポジティブ変換すればいいんだ」って思い出す。ポジティブ変換を手抜きする、リユースする、みたいなイメージです。そのために、エッセイの最後の部分だけ読むこともあるな。
ーー自分で自分を救っている感がありますね
たしかに。少し前の自分が、しんどい今の自分のために書いておいてくれたのかもしれないですね。
ーー書きたいけど投稿するか不安な方へ、何かメッセージはありますか?
かがみよかがみはどんなエッセイでも、受け入れてくれる幅があると思います。サイトを見れば、個性的な文体のエッセイや、レポートのようにカチッとしたエッセイもある。トピックも様々です。ランキングに入っているようなエッセイは、多くの人が同じような悩みを抱えていることを表しているとは思うけれど、別にたくさん読まれるかどうかは気にしなくていい。わたしのエッセイも半分くらいは全然読まれてないと思うけれど、1人か2人に刺さってる可能性もある。自分と似た境遇にいる人を励ましているかもしれないです。
例えばwebライターのお仕事だと、閲覧数が増えたら上乗せしてお給料がもらえることもあります。だから「読んでもらえるように書く」ことをかなり意識するけれど、かがみよかがみは、全員一律で1000円で掲載される。わたしの感覚だと、「この内容は需要がないから載せません」っていう理由で不採用になることはないと思うんですよね。
たくさんの人に読まれなくてもいい。自分のために書いていい場所だと思います。エッセイを投稿するか迷っているのであれば、とりあえず送ってみるのもいいんじゃないかな。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。