LGBTQとひとくくりにされている人たちは、本当に性的マイノリティなのだろうか――?
多様性について考えるドキュメンタリー映画「であること」が2月27日から東京・下北沢トリウッドで公開されます。
企画したのは、日本初のインティマシー・コーディネーター(セックスシーン専門のコーディネーター)の西山ももこさんが企画。2020年8月の10日間、西山さん自らが、僧侶でメイクアップアーティストの西村宏堂さん、ドラァグクイーンのビビー・ジェローデルさんら9人の方たちと「マイノリティとは?」「LGBTQとは?」「そもそもカテゴリは必要なのか?」と語り合います。

インティマシー・コーディネーターの西山ももこさん

西山さんは「個人的に思うのは、テレビの制作現場は本当に男性社会だということで、残念ながら時代錯誤な考え方を持つ方もなかなか多いのです。視聴者の多くは『今』の感覚を持っていて、『知らなかった』では許されない時代なのに、それがまかり通っているのが実情です。普段の仕事の中でも、違和感を持つことは日常茶飯事なのです。マイノリティという言葉を使うのが正しいのか、彼らが何を思い、どういう表現を嫌い、受け入れているのか。本当のとこを聞いてみたい、知る事によって、作る人も見る人も安心して見られる映像がもっと増えていくんじゃないかなと思っています」と話しています。

監督を務めるのは、NHKやMBS「情熱大陸」で多くのドキュメンタリー番組を手がけた和田萌さん。和田さんは「この映画はLGBTQと呼ばれる人たちに、西山ももこという人を通してカメラを向けたドキュメンタリー…として撮影をスタートさせましたが、撮っていくうちに、そもそも人を性別などでカテゴライズする事に疑問を感じるようになり、そしていかに自分が、世の中をタグ付けして、それに当てはめて生きてきたか、ということを考えるようになりました。私はこれを撮って、編集していますが、その生き方を目の当たりにすることで、どんどん色んな呪縛から放たれている気がします。世界はもっと広くて、自由!観てくれた人にも、その体験が伝わりますように…」と話しています。

◆出演者(順不同・敬称略)
・あべさきよ(俳優、ナレーター)
・伊藤あかり(朝日新聞社かがみよかがみ編集長)
・市川ひろし(パフォーマー)
・錦光山雅子(元新聞記者)
・匿名(テレビ番組制作)
・匿名(会社員)
・西村宏堂(僧侶、メイクアップアーティスト)
・セクシーDAVINCI(雑多エンターテイナー)
・ビビー・ジェローデル(ドラァグクイーン)
・Amanda Blumenthal(Intimacy Professional Association会長)

◆上映情報
下北沢トリウッドのレンタルスペース
2月27日〜3月5日 19:00~
一律1000円(全席指定席・ネット予約可)当日券は現金かPaypayのみ

逗子CINEMA AMIGO
3月6日 17:30~
3月7日 15:00
3月10日 12:30~
3月11日15:00~
3月12日17:30~
3月13日17:30~
※ウイルス感染状況にともない、日時等が変更になる場合もございます。最新情報は作品公式HPをご覧下さい。