かがみよかがみでは、「誰にも言えない恋」をテーマにエッセイを募集しました。たくさんのご応募の中から、編集部が一番心に響いたエッセイを「かがみすと賞」として選ばせていただきました。

今回は、かがみすと賞1本、編集部選として2本のエッセイをご紹介いたします。

◆かがみすと賞

裸足で飛び出す午前0時。恋の力は真面目な私を変えた(夏目わか

あらすじ:パソコンのゲームで知り合った彼と実際に会うことに。理想とはほど遠い男性だったのに、どんどん惹かれた。真面目だった私が、家族に見つからないようにお風呂や布団から毎日電話をして、ついに真夜中に裸足で家を抜け出した。

◆担当編集者からのコメント

真面目な優等生だった夏目さんが、自分でも驚く大胆な行動に。彼との時間を作るための様々な作戦。そして午前0時に裸足で飛び出すエピソードにドキドキしました。

恋の力は偉大だ。
自分を突き動かす力となる。
たとえその恋が実らなかったとしても、誰にも言えない恋であったとしても、恋って自身を大きく変化させるものだと思った。

自分も知らなかった自分を発見したり、自分を根本から変えてしまったりするのが恋の力。そして、変わった自分が好きになれたなら、きっと素敵な恋だったんでしょうね。

◆次点①

勝手な憶測で断ったプロポーズ。未だに「会いたい」気持ちは消えない(さきこ)

あらすじ:仲の良い先輩からプロポーズ。だけど私は断ってしまった。兄のように慕ってきた先輩と男女の仲になるのが恥ずかしかった。幻滅されるのが怖かった。私の中にも「先輩と会いたい、話を聞いて欲しい」という思いがあったのに。

◆担当編集者からのコメント

今も大好きだという先輩への気持ちを、この文章に「置いておく」と書かれた気持ちが切ないです。人生最大の失態で後悔…。なかなか忘れられませんね。

「もしかして」「かもしれない」なんていう不確かで自分勝手な想像と不安で、好きという自分の気持ちを覆い隠したこと、なんて馬鹿だったんだろうと思う。

同じように勝手な想像で気持ちを隠してしまったことがある読者も多いのではないでしょうか。このエッセイに思いを封印して、さきこさんに幸せな人生を送って欲しいと思いました。

◆次点②

3回会って1回寝ただけなのに、「ヤリモク男」の幸せを思ってしまう(祝日入夏)

あらすじ:マッチングアプリで知り合った彼に、私は会う前から惚れていた。初めましてで「結婚しよ」と言い、飲み過ぎて倒れた。彼がセックスにしか興味が無いと気がついたが、手遅れだった。

◆担当編集者からのコメント

嵐のようなエピソードの数々に驚きながらも、そこまで夢中になれる経験が少し羨ましい気持ちにもなりました。

なんであんな奴が好きなんだろうと考えても、もう分からない。執着だろうか。顔も好きだけど、顔だけじゃない。だからといって中身でいいところなんてこれっぽっちも見つからない。何も、知らないから。

自分でも理由が分からないのに、とにかく彼のことが好きでたまらない。この理不尽で、理性のブレーキがかからない感じが、まさに恋なのかも知れません。

以上、「誰にも言えない恋」のかがみすと賞、編集部選の発表でした!たくさんの素敵なご投稿を、本当にありがとうございました。
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