かがみよかがみでは、「結婚、どう思う?」をテーマにエッセイを募集しました。たくさんのご応募の中から、編集部が一番心に響いたエッセイを「かがみすと賞」として選ばせていただきました。

今回は、かがみすと賞1本、編集部選として2本のエッセイをご紹介いたします。

◆かがみすと賞

普通から脱線し続ける私は、「普通線結婚駅」にいつか辿り着けるのか(なかじま

あらすじ:いつも馬鹿を言い合って、違いなんてなかった周りの友人たちは、いつの間にか結婚し母になっている。私はいつの間に「普通」から脱線したんだろう。私という車両は普通のレールに戻れるのか?いや、戻る必要なんてあるのか?

◆担当編集者からのコメント

リズム良くユーモアがちりばめられていて、とても楽しく読めました。「普通」に安心したり、悩んだり、思いを巡らせたり…。多くの読者が共感したのではないでしょうか。

私はいつその“シアワセ”とやらを掴むのか。諦めないわよ、我が人生。夢に出会うか、普通と交差するのか、運転手は私。

「普通」でも、そうでなくても、自分の人生の車両の運転手は私自身ですね。さりげなく入ったこの部分がとても素敵だと思いました。

◆次点①

妊娠=結婚ではない。私たちは新しい家族のカタチを模索する(kathy

あらすじ:大学4年のとき、恋人の子を妊娠。子供ができたら結婚しなければと思い、結婚した。姓を変えたくなかったが「我が強すぎる」と言われ名字を変えた。このときの不公平感は続き、1年で離婚した。

◆担当編集者からのコメント

「結婚」と「妊娠・出産」という本来別のものが、まるで一体であるかのように制度がつくられている現実。そして多くの場合女性の犠牲が当然のように盛り込まれているな、ということを改めて考えました。

もう二度と流されたくなかったし、私は私のままでいたかった。

結婚の形、家族の形はすでに多様だし、多様で良いはず。制度も柔軟に変わっていって欲しいと改めて思いました。

◆次点②

結婚しても性交渉がない「未完成婚」。私たちのままでいさせてほしい(やまびこ

あらすじ:見た目には分からないハンデがある私と夫。「なぜ結婚した」という心ない声にも、「本人たちが良ければいい」という声にも胸がざわつく。私たちは良い結婚をしたと思っているが、セックスをしたことがない。できないのだ。

◆担当編集者からのコメント

やまびこさんが嫌悪と同時に安堵を感じたという「未完成婚」。不思議な言葉だと思いました。誰がどんな立場から、誰に向けて作った言葉なんでしょう。

他人から何と言ってもらいたいか。未だにわからない。けれど、私たちに私たちのままでいさせて欲しい。何から否定されたか。それは他でもない私自身の中にあった「常識」だろう。

他人の評価や常識を内面化して、自分を傷つけてしまうことが、一番辛いことかもしれません。「良い結婚をした」と感じる時間を積み重ねていって欲しいと思いました。

以上、「結婚、どう思う?」のかがみすと賞、編集部選の発表でした!たくさんの素敵なご投稿を、本当にありがとうございました。
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