私は26歳。子どもは2人いる。
最近同級生の結婚ラッシュが始まった。
SNSで結婚報告を見る度に少し複雑な気持ちになる。
私の周りでは100パーセントの確率で女性が姓を変えている。
姓だけでなく、男性の職場の近くに引越しをしたり、仕事をやめるなど……女性が男性に合わせるのが当たり前になっている。
妊娠=結婚ではないのに、そうしないといけないと思い込んでいた
幼い頃は結婚というと、「王子様がお姫様を迎えに来てくれる」「素敵な男性が女性にプロポーズしてくれる」「男性が女性を幸せにしてくれる」というキラキラしたイメージを持っていた。しかし、よくよく考えていくと、「なぜ結婚に対して女性は受け身なのだろうか?」と疑問に感じる。
お互いに幸せになる、支え合うための結婚であるはずなのに、このような考え方が他人に自分の幸せを委ねる依存的なものであると思った(依存すること自体は悪いことではないと考えているが、どこか一方的で危険性を感じるのは私だけだろうか……)。
そのことに気づいてからは、結婚に対して前向きな気持ちになれなくなった。
大学4年生の頃に、当時付き合っていた彼との子どもを妊娠した。
その時初めて「結婚」を意識した。当時の私は「子どもができたら結婚をしないといけない」と思い込んでいたのだ。妊娠=結婚ではないのに。妊娠したからといって、必ずしも結婚しなくても良いし、結婚したからといって子どもをつくる必要はない。
だけど、私は世間の当たり前に流されてしまった。彼と結婚し、自分の姓を変更したのだ。
彼に「名字を変えたくない」と伝えたが、「お前は我が強すぎる」と怒り始め、それ以上まともに話し合いができなかった。女性が「姓を変えたくない」と主張することはなぜワガママになるのだろうか。彼の発言に憤りを感じたが、「結婚をしなければ認知をしない」という脅しのような発言に、当時まだ学生だった私は妊娠9ヶ月にして彼と結婚することになった。
今のパートナーの子を妊娠。彼のプロポーズを受けず、私は私のままで
だけど、この時感じた不平等感・不公平感は結婚してからもずっと続き、結婚生活はたったの1年で終わった。たったの1年だったけど、その1年は私がどこにもいないような感じがした。
結婚した時は大きいお腹で姓の変更手続きをするのは大変だったし、離婚した時も小さな子どもを連れて様々な手続きに追われた。結局結婚や離婚をして、大変な思いをするのは女性ばかりで、離婚してからもこれまでと変わらず生活をしている元夫に腹が立った。
結婚は男女の非対称性を浮き彫りにするシステムだ。そう考えるようになってからは結婚に対してポジティブなイメージは持てなくなった。
離婚してから1年後に今のパートナーとの子どもを妊娠した。彼は子どもができたことをとても喜んでくれた。妊娠がわかってすぐにプロポーズもしてくれたが、私は彼のプロポーズを受けなかった。
もう二度と流されたくなかったし、私は私のままでいたかった。そして、私のこれまでの経験、考えを伝えた。
彼は怒ることなく、私の考えを尊重してくれた。彼には「結婚が私たちそれぞれのことを尊重できるシステムになったら結婚したい。そして、その時は私からはプロポーズするね」と伝えている。
いつかきっとそんな日が来ると信じて。