今回もたくさんのご応募ありがとうございました!

あっという間に秋になり、冬の気配も感じる今日この頃ですが、皆さんのエッセイを読んでいると眩しくてキラキラした夏が目に浮かびました。
特に今年はコロナの影響もあり、いつものように夏を楽しめなかった人も多かったと思います。私自身も、毎年なんとなく見てしまう甲子園もやっていないし、海にも花火大会にも行けず、あまり夏を満喫した感はなく…。
だからこそ、皆さんのエッセイを読むことで夏を追体験したような気持ちになりました。

それではさっそく、かがみすと賞1本と編集部選3本を発表していきましょう!
各タイトルをクリックすると、それぞれの記事に飛べますのでぜひ読んでみてくださいね。

かがみすと賞

◆無名の高校球児への手紙は、忘れられない最高の夏の思い出。(ゆっこ)

無名の高校球児のプレーに感銘を受け、本人に感謝の手紙を送ったというゆっこさん。
がむしゃらになっている高校生同士のまっすぐさ、社会人野球まで続け、引退まで見送る流れにうるっときます。

会ったことも話したこともなければ、母校でも名門校でもない、たまたま春に見つけた無名の高校球児。彼は私のことを知らないけれど、私は彼にずっと、勇気づけられていた。

直接的なつながりがなかったとしても、こうして誰かを勇気付けることってあるよな、と改めて感じました。誰かが一生懸命頑張っている姿って、見ているこちらも頑張ろうって気持ちにさせてくれますよね。

私は「あなたの知らないところで、あなたの活躍に勇気づけられた人がいますよ」ということを、どうしても彼に伝えたいと思った。(中略)思い立ったら即行動ですぐに彼への想いを手紙にした。

このゆっこさんの行動力が本当に素敵!感謝の思いはこうして伝えないとダメだなと考えさせられました。きっと手紙を受け取った彼も嬉しかっただろうなぁ。

編集部選

今回も編集部選として、3本、ご紹介します!

◆推しのライブで感じた熱気と爆音沁みるTシャツが私の今を支えている(にいつかめぐみ)

「推しのライブツアーが中止になった。」という一文から始まるこちらのエッセイ。私も行く予定だったライブが中止になったので、冒頭から共感しながら読みました。

女のくせに、独身のくせに、デブのくせに、ブスのくせに。私をがんじがらめにする偏見や圧力は、極度の不安を植えつけて、好きなものを好きということすら苦しくてしていた。そこから解き放たれて、推しと自分を含む観客一対一のやり取りが複雑に絡み合った一体感は、ライブでしか味わうことのできない特別な感覚で、何かを誰かのせいにしようとする人はひとりもいなかった。

ライブ独特の解放感がうまく表現されているなぁと思います。ライブって、周りの人の性別や容姿なんて誰も気にしていない居心地の良さってありますよね。(とはいえ、私はいつもノリきれないのですが)
それまでちょっと不安に感じていた思いも、ライブ中に振り切れた感覚が読んでいて気持ちよかったです。

冒頭で今は耐える時だと大人になろうとしたが、本当は一刻も早くこんな生活は終わってほしい。推しに会いたい。

最後のこの文章に推しへの愛情が感じられて、それもとっても素敵でした…!

◆毛深い女は嫌?ありのままの私を愛せないなら、お引き取り下さい(宇仁 桜)

夏になると広告を目にする機会が増える“脱毛”についてのエッセイ。
「女は毛がない方がいい」って感覚、子供の頃から今までずっと当たり前のように刷り込まれてきて、もはや違和感を感じなくなっていたかも…と気付かされます。

なぜ、女は毛があってはいけないのだろう?
なぜ、自分以外の意思で自分の身体を変えなければならないのだろう?
莫大なお金と時間をかけ、痛みにも耐えてまで。

改めて、なぜ?と問われると、なんでだっけ…?って考え込んでしまいます。もちろん、自分の意思で脱毛するのはいいと思うのですが。
しかも脱毛ってお金かかりますよね…痛いし…。私の経験上、男性に脱毛の金額の話をすると「えっ、そんなにかかるの?」と驚かれます。女性に脱毛を求めてくる人たちはその実態を知らないのかもしれないですね。

もし、“毛がない女”じゃないと愛されないと思っているなら大間違いだ。
本当にあなたを好きで大切に思っていれば、毛なんてどうって事ないのだ。

まさに真理。毛なんてどうってことない!今まで悩んでいた思いを吹き飛ばしてくれるようで、読んでいてスカッとしました。

最後に、エッセイの締めの言葉が最高だったのでご紹介しておきます。

それでもまだあなたのパートナーやパートナーになりうる人が「女は毛を無くせ」と言った時のための言葉を残しておく。 「毛 ご と 愛 せ よ」

◆付き合っていた彼にフラれた26歳の夏、駆け抜けた色鮮やかな日々(ふらにー )

恋人なしで過ごす6年ぶりの夏がキラキラと鮮やかに描かれていて、読んでいるこちらまでわくわくしました。

最高に眺めのいい有料席で、大量のお酒とおつまみを持ち寄ってはしゃいだ花火大会。
朝の5時に品川に集合して、レンタカーで向かった千葉の海。
サプライズで出てきた誕生日ケーキ。
たくさんの出店が並ぶ、阿佐ヶ谷の七夕まつり。
かき氷に焼酎をかけて飲んだ、友人行きつけのバー。

なんという最高の夏の詰め合わせ!
今年はコロナで思う存分遊べなかったからこそ、この夏の思い出がより輝いて見えました。なんで夏ってこんなキラキラして見えるんでしょうね〜。

なぁんだ、べつに恋人がいなくたって、キラキラした夏は楽しめるんだ」

恋人のいない夏を通して、ふらにーさんの中で変化があったのが伝わってきます。恋人がいたら楽しいけど、いなくても楽しいですよね。

悔しさと切なさと、それでも絶対に幸せになってやるんだという意地みたいなものが混ざり合ったあの独特の感情は、鮮やかに日々を彩った。

恋人がいない焦りとかって一見マイナスの感情に思えるけど、その感情がこうして素敵な夏を連れてきてくれることもありますよね。
そのあとに「今年もまた、恋人のいない夏を迎えるのだろう」と書いてくれていますが、きっと今年もエッセイで書いてくれた当時とは違った素敵な夏を過ごしたのかなと思います。

以上、「半袖といっしょに」のかがみすと賞の発表でした!
現在は、「からだと視線」「『ふつう』を超えてゆけ」「今日もあなたとスキップで」のテーマで募集しております!
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