面接で恥ずかしい思いをした、友人の内定報告が喜べなかった、証明写真のために慣れないメイクをして無理やり笑顔を作る自分がいやだった……。かがみよかがみでは、「#捨てたい就活体験記」のテーマでエッセイを募集します。

「就活」をテーマにしたエッセイでは、青葉さんの「やりたいこと、腹をくくれなかった就活。ご縁で入社した結果は…」も多くの人に読まれました。みなさんの就活への思いや体験をお待ちしています。ステキなエッセイには「かがみすと賞」を贈り、伊藤あかり編集長のコメントを添えてご紹介します。

「#捨てたい就活体験記」エッセイ応募要項
◆対象:18歳から29歳の女性
◆1500字程度
◆エッセイ本文の冒頭に、投稿したいテーマのハッシュタグを記入してください
◆ほかのSNSやブログなどに掲載したり投稿したりしていないオリジナルコンテンツに限ります
◆12月1日(日)締め切り

<応募方法>
応募規約を読んでご同意いただき、下記の応募フォームから、タイトル、エッセイ本文、サイト掲載用のプロフィール、掲載時の謝礼(クオカード1000円分)配送用の住所などを記入してください。
応募フォームはこちら

自己分析ってなんなんだ!地獄だった就活

私が就職活動をしたのは遠い昔(10年以上前)。絶賛売り手市場だったのに、わたしの手には「内定」のカードが一枚もありませんでした。

なりたくて仕方なかったのは漫画の編集者。でも、出版社の面接はことごとく落ち、答えは準備していたのに「ファッション誌に配属になったらどうする?」という質問にまごついてしまった。

友人たちが「4~5社で迷ってる」と話しているのを聞くと、「自慢かよ」とどす黒い気持ちでいっぱいになって。エントリーシートを前に「自分にPRできるところなんかない」「ていうか自分がどんな人間かなんて分からないよ」と闇にはまり込み。自己分析ってなんなんだ!!と半ば怒りながら、自由記述のあるエントリーシートを出すため深夜に郵便局に駆け込んでいました。

友人から「そこは『学歴枠』があるから大丈夫だよ」とか、今思うと全く信用ならないウワサのようなもので励まされた企業の応募も、エントリーシートで落選。「あぁわたしはもう社会から必要とされていない人なんだ」と投げやりな気持ちにもなりました。

やっとの内定、「地獄から抜け出せる」

「全部落ちても、死ぬわけじゃないよ」
残りの面接カードは2枚に限られ、あまりに暗くなっていたわたしに、バイト先の先輩が事務所で声をかけてくれました。休憩時間は限られているのに「全部〝笑い〟で返す面接の練習しよう」って励ましてくれたことは、今でも忘れられません。

結局、今の新聞社に唯一の内定をもらうのですが、「やっとこの地獄から抜け出せる」と心からほっとしたのを覚えています。

いま、ライティング講義のサポートで年に数回、大学にお邪魔していますが、教員の方からは「1年生の時から、就活で忙しい」と聞きました。
「1年生からって、ど、どういうことですか?」
就職を見すえてインターン先を探したり、〝書ける経歴〟のために短期留学に挑戦したり。その方は「大学って何をするところなんでしょうか」とぽつりと話していました。わたしの頃よりも「就活」のハードルが高くなっているのかもしれない……と感じた瞬間でした。

皆さんは就活でどんな体験をしましたか? 「#捨てたい就活体験記」、エッセイをお待ちしております。