ベッド・イン「“奢り・奢られ”が男女の力関係を決めるとは思わないゾ!」
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。バブルのオイニーむんむんの益子寺かおりさん・中尊寺まいさんが、ボディコンに身を包み、歌い上げるのは「コンプレックス武器にして、立ち上がれ」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ。
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。バブルのオイニーむんむんの益子寺かおりさん・中尊寺まいさんが、ボディコンに身を包み、歌い上げるのは「コンプレックス武器にして、立ち上がれ」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ。
【今回のエッセイ】 奢り奢られ問題。女は当然のように財布をチラ見せするだけでいいのか。
奢り奢られ問題。女は当然のように財布をチラ見せするだけでいいのか
お金はある方が払えばいいとは思うけど、男女関係においては奢り奢られが力関係を表すようだと感じる。うがった見方だろうか。
益子寺かおりさん(以下かおり):あら、今回はハマショーさんよろしく「Money~♫」にまつわる問題ね!この投稿者さんは、デートの時にお金を出している方が主導権を握れるモノだと思い込んでしまっているのね…。でも安心パパして!そんなことないし、「ちょっと待ったーー!」と叫びたい!恋愛関係において、お金でデートの良し悪しを計ってしまったり、ふたりの関係を決めたりなんかしたら、淋しい熱帯魚よ…?♡
中尊寺まいさん(以下まい):うんうん。100%SO!かもね。確かに、金銭のやりとりで上下関係が発生することはありますよ。でも、それはビジネスの場面だけじゃないですかね?
男女関係や人間関係において、金銭のやりとりだけでどちらが主導権を握るか握らないかを判断しようというのは粋じゃない気がします。
実際、私はスナックのホステスもしているので、同伴出勤やアフターでご馳走してもらうこともロンモチでありますが「一緒にご飯を食べたい」「私に食べさせたい」と思ってくれるのは単純に「ありがてっす!」って感じです。分相応でないお店や場所に連れてってもらったとしても、自分の知らない世界を見せてもらえている、自分の了見を広げてもらえるいい機会だと思って私はありがたく受け取っています。
例えば、逆に奢る側の立場で「おいしいものを食べに行こう」「観たいライブのチケットとれたから行こう」とか、人に声をかける時もあります。それは、上から目線じゃなくて「一緒に楽しい時間を過ごしたいから」っていうだけで、「私がお金を払ってるんだぞ!主導権はこっちだぞ!」という気持ちは全くないです。私はこういうときに見返りは考えないかも。それに、後輩や年下の人には自分がしてもらってきたから、自分も同じように人にしてあげたいっていう気持ちもあります。
奢る側の気持ちもわかるから「奢り・奢られ」が上下関係を決めるとは思いませんね。奢った時も、変に恐縮されるより、素直に喜んでくれた方が嬉しいですよね。
かおり:バブル時代ってね、当時ブイブイ言わせてたお姉さま方は、お財布を持たなかったなんて話もあるの!男性がデートコースを決めて、予約しておいたレストランに行って、バーに行って、シティホテルへ……という風に、男性が女性をエスコートするのが主流だったそう。好きな女性をオトすために、地道に恋愛のハウトゥ本を読んで努力して、相手がどうしたら喜ぶかってことを真剣に考えて、モーションをかける……きっと当時のそういった男性の皆さんは、自分がデートでお金を払うことも含めて楽しかったんじゃないかしら♡投稿者の方にはぜひ一度、トレンディドラマを見ていただきたい!
わたし自身も、実際にそういうデートをしてくれたメンズに対しては「こんなに一生懸命頑張ってデートコースを考えてくれたんだ~!」って純粋に嬉しいし、愛おしくなっちゃう…♡してくれたことに対して素直に喜んで、君は1000%で感謝の気持ちを伝えてます。ロンモチで「じゃあここは私がご馳走するわね♡」っていう時もありますよ。そこは時と場合と関係性によりけり。自分にとって大事MANなのは、お金よりもデートの中身なんです。対ひとりの人間として向き合って、中身のあるお付き合いをすれば、お金の利害関係なんてどうでもよくなっちゃう。
もし相手とイーブンな関係になりたいと思うんだったら、それを解決するのはお金じゃない。「デートの時間を楽しくする努力をすること」だと思うわ。デートにおいては食事もセックスも相互関係!どちらか一人だけが美味しい・気持ちいい、じゃダメだと思うの。せっかく同じ時間をふたりで一緒に過ごしているわけだから「どうすれば楽しくなるか、ABCDE気持ちになれるか」をお互いが考えて、高め合えるのが理想よね!それはベッドの上でも同じこと…♡メンズがひたすら頑張るんじゃなくて、気持ちよくなる努力は女もするべきなのでR~!
それに、自分がデートの主導権を握りたいって思うなら「今度は自分が全部プロデュースしたデートがしたいの♡」って言ってみたらどうかしら?投稿者さんが行きたいと言ってるサイゼリアだっていいじゃな~い!ファミレス・デートでも充分に楽しめるんだってことを、彼に体験してもらえばいいと思うゾ♡
まい:ワンナイトだから、そこまで距離を詰められないのかもしれないけど、「お金出してもらったし申し訳ないから、ヤらなきゃいけない」って……そんな安売りのバーゲン女になんてなるな!!(笑)
っていうか、逆にそれ、流されてセックスしてしまった口実にしていませんか?
ヤるヤらないは自分の気持ちが決めることであって、そこにお金は全く関係ないですよね?自分の価値をお金に換算しちゃうのが悲しいというか…もしお金で全ての価値をつけていくならば、もっと割り切って徹底的に金銭だけで人付き合いをしていくべきではないでしょうか。まぁ、情緒のない話ですけどね。
かおり:そう!自分がセックスしたいならすればいいけど、したくないならしなくていい!これは声を大にして世の女の子たちにズバリ物申したい!意思のない“サセ子ちゃん”になったら、気持ちがすり減っていくだけよ。ヤリマンたるもの、自らメンズを選んでヤリにいく、“選ビッチ”であるべき!タカビーな気持ちでね…♡
それに、この投稿者さんみたいにワンナイトな関係なのであれば、じっくり付き合うわけじゃないからこそ、もっとカラッとした考え方でいればいいのになぁ~って思っちゃうわ。本命クンと真剣交際しているなら悩むのもわかるけど。お遊びのキープ君なら「ご馳走してもらって、ラッキー、クッキー、八代亜紀~♫そんじゃ、ドロンしま~す!」くらいノー天気な塩梅でいいじゃない♡(笑)
かおり:この投稿者さんは「奢り・奢られ問題」のお話をメインでしているけど、思い描いている理想よりもお金がないことにコンプレックスをいだいてしまってるのが根本的な悩みなのかもしれないなぁ…。もしかしたら、本当は自分のお金でゴージャスなデートが出来るようになりたいと、どこかで思っているのかもしれない。そこが変わらない限り、誰に奢ってもらっても「相手に主導権を握られてる」と思っちゃう迷宮(ラビリンス)から抜け出せないかもしれないわね…。
でも、これって裏を返せば「自立した女性になりたい、だからこそお金を稼ぐんだ!」って考えに転換できると思うの。もしもそういう野望があるとしたら、それって素敵なことだし、「奢り・奢られ問題」から一度離れてみて、そっちに注力してみたらどうかしら!?
むしろ「お金を稼いで、可愛い男を飼ってやる!」ぐらいの勢いでサ!そこまで貫けたら、カッコいいと思うなぁ~!私も億ション建てられるほどお金持ちになったら、可愛い犬(メンズ)をいっぱい飼って、ムツゴロウ王国ばりのハーレムを作りたいって思ってるもの(笑)躾もちゃんとして、トップブリーダー目指しま~す♡
まい:ちゃんまいも!私はおばあちゃんになったら、若いホストに囲まれてチヤホヤされるのが夢です♡(45歳年下の妻と結婚した)カトチャン(加藤茶さん)なんて憧れDA・YO・NE〜!かわいい嫁の友達なら「奢ってやるから、全員連れてこい!」ってなっちゃいますよ、そんなもん(笑)投稿者の方には、そこまでいって、すてきなおばあちゃんになってほしいですね!
photo:Sakawaki Takuya
ちゃんまいさんのネイル
中尊寺まいさん
益子寺かおりさん(左)、中尊寺まいさん
益子寺かおりさん
photo:Sakawaki Takuya
益子寺かおりさん
中尊寺まいさん
photo:Sakawaki Takuya
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ♡
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。