うちの旦那さんがそう言ったとか、言ってないとか、そういう話ではないんですけどね(すっとぼけ)、もしあなたが妊婦さんで、旦那さんが「育休取ろっかな?」って言ってくれたら、ひとまず嬉しいですか?とりあえずその場は、なんて言葉を返しますか?

育休って、取れたら大成功!レアケースに立ち会えた!!とかいう話ではなくって。そもそも論で、夫婦2人が家に在中することによってうまく廻る家庭と、むしろ歯車が噛み合わなくなる家庭があると思います(リモートワークでそれを実感した夫婦も多いかも……)。

現状、私の頭の中に結論はないし、ないままに考えていくけれど、多分「家庭による」が答えだとは思うんですよ。なんせ全国的に見ても男性の育休取得率は低く、前例が少ない。データをかき集めたところで、中々パターン化できないと思います(奥さんの満足度を測るのも難しいだろうし)。

それでも、もし自分の旦那さんが育休を視野に入れた時のために、「こういう家庭は旦那が育休取るとうまく廻る」とか「2人でこの点歩み寄れたら育休の期間を上手く活用できますよ」みたいな、道しるべが欲しくないですか?だからちょっと、手探りで考えてみたいんですよね……。

夫の育休YES or NO? まずチェックするべき4つの項目

ではとっかかりとして、逆転の発想で。旦那の「育休取ろっかな?」に対して嫁の口からパッと出てくる可能性のある、マイナスを含んだレスポンスとしては、

・本当に育児してくれるの?

・本当に家事してくれるの?

・お給料減らない?生活大丈夫?

・お仕事に支障でない?復帰できるの?

おそらくこの4つだと私は思います。つまり、これらのレスさえ瞬間的に頭をよぎらなければ、旦那さんの「育休取ろっかな?」に対して、嫁は「本当!?嬉しい~!(キラキラ~)」と、リターンエースでかわいいをキメられる可能性が高いということです!!どう?たったの4つですよ。いけそうですか??……私は無理かな……。

難関は分担 泣く赤子を抱き上げるスピードですら揉めフラグ

もともと石橋を叩くタイプの私は、まずお給料とお仕事のことがパッと浮かんでしまいます。とは言え、育児家事だって、何割ずつやろうねとか、話し合って決めるのが一苦労です。「ここまで」という線引きがもともとお互いの考えているラインで一致する可能性は、ほぼほぼありません。0といっても差し支えないと思われます。確実に揉める。……揉めたくねェ~(涙)

床上げまでの1ヶ月間は、各家庭の事情に合わせて、可能な限り安静にしておくことを産院からも推奨されます。なので「私はこれだけしか出来ない」と言いやすいと思います。しかし問題は、その後。おしっこならオムツを換えるけどうんちなら換えないとか、ミルクの温度が高すぎたり低すぎたり、泣いているときに抱き上げに駆け寄るスピードなどなど、揉めフラグは至るところに立ちます(深夜寝かしつけに苦労した翌日の修羅場度高め)。

育児だけでなく家事もです。洗濯物は畳まないけど水回りはやたら綺麗にしてくれるとか、買い物を頼めばよろこんで引き受けてくれるけど毎回エンゲル係数がぶっ壊れているとか。既に子どもが産まれる前から抱えている夫婦間の意識のズレが、産後の不安定なメンタルの前でチラリズムするんですよ。この状況でお互いに「「今日もありがとう」」って言い合えますか??

「嬉しい」って素直に言えないのは期待しすぎてガッカリしそうだから

私だってかわいく「育休取ってくれるの?嬉しい!」って、言いたい。だけど、自分も四苦八苦しながらバランスを取って家事育児をしている、もしくはしていく覚悟なのに、それを当然のものとして旦那さんに求めることなんてできない……。

当方母親6年目で家事育児してますけど、まだまだ年長さんレベル。主夫0歳の旦那に同じものを期待できないのは当たり前です。本当は居てくれるだけで、少し気にかけて助けてくれるだけで、感謝したい。でも、「育休」となると「ある程度は」って高めのハードルを設置してしまうのが目に見えていて、それが私は嫌なんです。

育休は取った後が重要でしょ? 「子育て家庭の手引き」が欲しい

育児や家事に免許はないし、講習もありません。それなのに、制度としては育休推奨!!旦那さんも家庭に参画しよう!!みたいな空気だけが世の中にはあるような~、ないような~。うわぁ、なんてフワッとした話なんだぁ!もうこれだけフワッとしてるんだから、動物占いみたいな感じで「育休占い」とかあればいいのに……。

しかし真面目な話、安定期に入ったあたりで夫婦2人で意見をすり合わせる機会が病院や企業などから頂けたら嬉しいんだけどなぁと思います。それは、旦那さんの育休の取得の有無に関わらず。ただでさえ、最近では感染対策のために「両親学級」が縮小、中止になっている産院もあると聞きます。迷える妊婦を救う蜘蛛の糸は、どこにあるのか……

よくよく調べてみると、厚生労働省のホームページにおけるダウンロードコンテンツの中に「父親の仕事と育児両立読本」というものがありました(ぜひ検索してみて欲しい)。

その中には「先輩パパが語る 実践的『育休』活用術」という特集があって、1~4ヶ月間、育休を取得した4家庭の実例が掲載されています。そこには、「育休中の基本的な家事はすべて実施」(すごいな!?)、「育休取得で家族の絆を再確認」(最高かよ!?!?)などといった、妊婦からすると胸の踊る言葉が並んでいるのですが、これを私の旦那の目の前に突きつけたとて、おそらくフィクション扱いされるのが関の山な気がします……。分担って難しい……(涙)

国や企業の育休取得率じゃなくて、可愛い妻子のために育休を取るのだ

世の旦那さん達は、別に国や企業の育休取得率を高めるために、育休を申請するわけではありません。可愛い赤ちゃんと超可愛い奥さんのためなのです(多分…)。

今はステイホームの影響で、子供の有無に関わらず、各家庭で生活を回すための分担を適宜見直す必要が出てきています。旦那さんが育休検討している家庭であるならば尚更、冷静な家族会議を可能にする夫婦の関係性を再構築しなくてはならないのかも。夫婦揃って笑顔で赤ちゃんを迎えるために。……そう、今からでも。

まずは、私は旦那さんの発言が本気か冗談か、確かめなくてはなりません……(嘆息)。これはきっと、贅沢な悩みなんでしょうけどね……。