黒色は、何色を塗ってみても、混ぜてみても、黒。
何色が目の前にやってきても、吸収してしまう色。
仕事の時も、友達といるときも、恋人といるときも、まず私は黒色をイメージした私で自分を作る。
その人色に染まるのではなく、まずはその人を、吸収する意識でコミュニケーションをとる。
相手が持つ最善の答えを見つけ出す瞬間を色でイメージした
私がこう思うようになったきっかけは、昔から友人や後輩から、相談を受けることが多かった経験からだ。
恋愛の話も、学業の話も、夢の話も、どんな内容であっても、相談を聞くときはその人の中に最善のこたえがあるものと思っている。
私にできることは、その人の中にあるものを一緒にほぐして、その人の想いや答えを見つけていくお手伝いだけ。
これを、「見つけた!」「自分にできた!」と発見できたときは、その人にとって本当に喜びに、また幸せな気持ちになる瞬間だと思う。
私だからできる「どんな小さなことでも、人の喜びに寄り添えること」だと経験から感じるようになった。
「ふじりんこさんとお話すると、元気になる!」と嬉しい一言をもらったことも多い。
なぜこんなことを言ってもらえるのかを考えたとき、色でイメージしてみた。
そのときにふっと浮かんだのが「黒」。
だから、私は黒色をイメージしてから何事にも取り掛かるよう心がけるようになったと思う。
自分事が他人事になる瞬間。そんな時は白みたいに染まること
でも、ずっと黒でいつづけることもしない私もいる。
やりすぎると、ただ吸収するだけで、自分で理解せず、心にふと落ちる経験ができなくなってしまうから。自分事なのに、他人事になってしまうことがある。
「黒」で失敗したのは、仕事のときだ。
「もっと深堀すればよかった……」「もっと展開的に考えれば、もっとよい仕事ができたかもしれない……」と何度も思ったことがある。
そんな失敗から、白になって染まることも大切だと思うようになった。
自分を思い切り染めてみたり、染まってみたり。誰かに消しゴムになってもらって、また白に戻ってみたりする。
そんな使い分けが大事だと思えるようになった。
白と黒を切り替えながら人と関わるおかげで私の人生は彩られる
また、この切り替えが難しいのは恋愛の時。
黒でいつづけて、「うんうん」とパートナーの気持ちに染まりつづけると、相手にとってはただ気持ちのよい状態しかできあがらない。
たとえば「ちゃんとしてほしい!」と思う瞬間。
「彼はきっとこうだから……」「こういう考えだから」と吸収して、自分の中だけで自己完結すると、良いパートナーシップの成長にはいっさいつながらない。
また、「白」で居続けて相手の言いなりになってしまうのも違う。
使い分けは日々勉強中だが、私はとくに恋愛ではこれが不得意。
「ダメンズメーカー」というあだ名がつけられてしまった理由はこれだと思う。
難しいことだが、「黒」「白」のやりすぎには注意、バランスよくが大切だと感じる。
人それぞれの「見せ方」の鮮やかさ。
人と関わっていくことだからこそ感じられる色味、また味わいではないだろうかと思っている。
多くの人のおかけで、私の人生は豊かに、そして彩られている。