「運動=体育」じゃない!相性グンバツな環境次第で、苦手意識も克服できるのダ♡
photo:Sakawaki Takuya
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。バブルのオイニーむんむんの益子寺かおりさん・中尊寺まいさんが、ボディコンに身を包み、歌い上げるのは「コンプレックス武器にして、立ち上がれ」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ。
【今回のエッセイ】
「あなたは運動音痴なんだから」「ノロマなんだから」「太っているから」「見苦しいから」ある夏の日、この言葉を全部全部、溶かしたのは近所の地域運営のプールだった。(中略)思えば小学生、幼稚園くらいから「運動音痴なんだから」はべったりと張り付いていた。
体育の成績は2か3だった運動音痴の私は、大人になった今はいない
かおり「運動へのトラウマ、全力共感!36年間、運動から逃げ続けてきたゾ☆」
益子寺かおり(以下かおり) :あ~ん!今回のエッセイ、わかり過ぎる~~!私も、自他ともに認める「運痴代表」☆運動は子供の頃から、トラウマレベルで苦手でしたね…。投稿者さんと同じく、私も幼稚園ぐらいから自分が運動音痴だっていう自覚があって。周りの子が少し練習すればできるような自転車にも乗れないし、泳げないし、ボールもキャッチできないし…「とろい」「のろま」って言われまくってたな。50メートル走で転んで、何故かくすり指から着地して骨折するチン事も☆バレーボールや大縄跳びみたいに、連帯責任が伴うものは特に恐怖!ああいう団体競技を悪気なくデストロイしては、切腹したい気持ちになっていたわ…「ま~た益子寺かよ!」って空気になってサ…公開処刑よ、ゲロゲロ~!(笑)
かおり: 「自分のせいで、みんなに迷惑かけてる」って自覚のある失敗が続くと、劣等感とコンプレックスが凄まじく形成されてゆき…。中学の運動会では、クラス全員でやる30人31脚競争みたいな種目があって。練習のたびに自分のせいで中折れさせちゃうモンだから、「コリはもう、私が参加しない方がみんなのためだ!」と思って、本番行為では「先生ィ!足を痛めたので見学します!☆」って渾身の演技で棄権したり…(遠い目)高校生にもなると、マラソンのルートをショートカットしたり、体育は「いかに上手くサボるか」を考えるようになりましたネ…(笑)
そんなこんなで36年間、運動から全力で逃げ続けてきたわ!自分がやってるライブ活動も体力は使うけど、音楽と運動は別物だと思ってた節もあって。ただ、去年人生初のぎっくり腰をやっちゃって以来、「今後ZUTTOステージに立ち続けるためには、運動から逃げるのもそろそろ限界LOVERS…!?」って薄々気づき始めたんです。
そんななか、たまたま「うちのジムに遊びに来てみませんか?」って、元プロレスラーのトレーナー・澤宗紀さんから声を掛けてもらって、「フレンジ高円寺」というパーソナル・ジムに行ってみることに!元々プロレスがDAISUKI!なこともあって「敬愛するプロレスに通ずるジムならば…!」と、恐る恐る行ってみたんですが…。 なんと、トラウマを克服してもらえたどころか、めちゃくちゃ楽しく運動させて貰えて…!トレーナー・澤さんは「運動はエンターテイメント!」って考え方をしている方なので、テーマパークで一緒に遊んで貰ってるような感覚で体を動かせるんです。もう数か月通い続けてて、今では1週間トレーニングに行かないだけでも、体が欲しがるくらい中毒になっちゃって、自分でもぶっとびぃ~!童心に戻ってキャッキャ運動してると、子供の頃のツライ漆黒な思い出が、どんどんキラキラに上書きされていくの…タマランチ会長~♡
まい「体育はトクいな方!だけどスポーツ観戦には興味ナッシングだったな~」
中尊寺まい(以下まい): いいねいいね!かおりさんには今後の活動の為にも健康でいて欲しかったから、本当にマンモスうれPよ…突然、ぎっくり腰になったりしてたからさぁ(笑) 私の学生時代は…まぁ、正直、運動神経のいい子でしたね〜(笑)。走るのも速かったからいつもリレーの選手だったし、区のマラソン大会では入賞したりして。母親の教育方針で幼い頃に体操教室や、水泳を習ってたこともあり、「運動ができない」という感覚を持たないまま育ってきました。だからかおりさんとは、体育の思い出は正反対かもしれないね。
だけど、昔はスポーツに全く興味がなくて。学生時代はずっと文化系だったし、バンドを始めてからは、大会の成果で分かりやすく学校からも、周りの先生たちからも評価される体育会系が羨ましかったですね。部室は広いし、優遇されてる感じがしたし、みんなハツラツとしていて、堂々と校舎を歩いているように見えて。チェッ!どうせ、ウチらはの日陰者ですよ…って感じでクサクサしていましたね(笑)
スポーツ観戦にもずっとマンピクしなくて興味がなかったんだけど、数年前、メンズとコトが終わったあと余韻のままテレビを付けたら、広島カープの試合がやっていて。しかも、ファインプレーの瞬間に出くわして、ひとり謎に大興奮!そのまま、にわかカープ女子になっちゃったという…チン事が起きたんですよ!ジュリ扇も「赤色も作ってほしい!」ってスタッフさんにお願いして作ってもらっちゃったりしてね♡
…何はともあれ、大人になって身体を動かす機会も減って、おととしくらいにおギグしたときに「やばい、すごく身体が重い気がするゾ…!」と感じて。今ではパーソナルではない、いわゆる普通のジムに通っています。ランニングマシーンでひたすら走ったり、マシーンつかったりしてるよ〜!
かおり: ゴイスー!私、大人数のジムに対してZUTTO恐怖心があって…。過去に何度か行ってみたこともあるけど、劣等感があるぶん、周りの人がやたらクールでスタイリッシュに見えて…!走ったりしてても、「今私、すごい滑稽な動きしてますよネ!?」って子供の頃のトラウマがフラッシュバックして恥ずかしくなるという…(笑)機械の使い方にも自信ないし、怖くてすぐにリタイアしたわ…。「ジムは運動ができる、選ばれし猛者たちが集いし場所!」みたいな先入観があって、ハードル高く感じていたのかも。みんなシャレオツなウェアを着て、プロテイン飲んで爽やかに笑い合ってて眩しいぜ!みたいな、勝手なイメージを持っちゃってたんだと思う…。
まい: 私も行く前はそういう場所だと思ってた。でも行ってみたら、みんなそれぞれすごく集中していて、個人の世界に入り込んでいる空間のように感じたよ!自分のことなんか絶対に見られていないって思えたから、ロンモチですっぴんだし、銭湯の薄~いタオル首に巻いて行けちゃいます。最初は気合いを入れて可愛いスポーツウェア揃えたりしたけど、そういうのもやめた(笑) 最初のうちはマシーンの使い方とか、わからないことはスタッフさんに聞いたりしたけど、もう今は誰とも話さず、好きな音楽やラジオ聴きながらただ走って、運動して、ジムのお風呂入って帰ってくるの。それが、タマランチ会長〜! 時間も自由だし、パーソナルトレーニングとは違って完全に自分ひとりで黙々とできるところが、私には合っているのかも。
かおり: な~るほどTHEワールド!人それぞれ相性があるんだろうネ~!私は誰かと一緒にキャッキャ運動するのが向いてるって気づいたわ!黙々とひとりで…ができないんだよなぁ~。苦手なダンスを克服するために4年前から社交ダンスも習ってるんだけど、これも仲のいい友達と楽しくペアでできるから続いてるし。苦手意識があるものほど、私は誰かと一緒の方が向き合えるのかも。
ちなみに今通ってるパーソナルジムでは、ほぼヴァージンの状態で初めてちゃんと運動と向き合ってるからか、トレーニング中に大きな声が出ちゃって…♡(笑)毎回「ギャーーー!」って大絶叫ちゃう、身体の神秘にクリビツ♡大人数のジムだったら絶対出禁!(笑) 絶叫するし運動音痴も炸裂させてるのに、トレーナーの澤さんは「全然これでいいんですよ!」って、ありのままの姿を認めてくれて。面白がってくれたり、褒めてくれることがめちゃくちゃ嬉しくて…!「今まで運動で迷惑かけてきた自分が…笑ってもらえてる~~!」って救われたし、「あ、こんなに泥臭くても、不器用なままでもいいんだ!」って凄く安心パパしたんです。トラウマだった運動を楽しいと思えて、トレーニングを続けられているのは、君は1000%でトレーナー澤さんのおかげ!やまだかつてない出会いに感謝~♡
だから、適材適所なんだろうなぁ。私みたいに人と楽しく運動することが向いてる人もいれば、ちゃんまいちゃんみたいに一人で黙々と向き合うのが合う人もいる。スタイリッシュなイキフンの方がいい!って人もいるだろうしね。苦手意識があるものと向き合う時ほど、自分に合った環境ややり方を見つけることが大事MANなのかもしれないネ♡
まい「大人になると、自分に合う環境を選べるよね」
まい: 学生時代の「体育」って、やっぱり連帯責任を何かとつけてくるよね。コミュニケーションを学びましょうっていう目的もあるのかもしれないけど、それがプレッシャーになって、運動そのものに苦手意識を持っちゃうのかもしれないよね。
かおり: 100%…SO!かもね~!連帯責任はマジで地獄の黙示録!(笑)
まい: そうだよね。大人になると、かおりさんみたいに、自分に合う環境を選べるじゃないですか。投稿者さんも、大人になって市民プールに1人で行ってみたら運動の楽しさに気づいてる。小学校中学校のときって、自分でほとんど環境を選べないですもんね。 あとね、私はかおりさんのこと、「運動神経そんな悪くないじゃん」ってずっと思ってたよ!ボーリングもハイスコア出すことあるし、ベッド・インでアイドル運動会に出たときも、走るの速かったじゃん。誰にも迷惑かけてなかったし。実際はできているのに、思い込じゃってるだけな気もするんDA.YO.NE〜!
かおり「『運動=体育』じゃない!環境次第で新しい世界が開けるかも♡」
かおり: ボーリングはビギナーズラックだと思うけどネ!(笑)でも昔からおギグの最中だけは、自分でも驚くような身体能力を発揮することって、確かにあったんだよな…。タカビーなドヤ顔で「私は無敵!」って心持ちでパフォーマンスしてるからかなぁ?もしかしたら意識の問題もあるのかもしれない!
「運動=体育」じゃないもんね。幼い頃の体育への恐怖心から、「身体を動かすことはぜ~んぶ苦手!」って大きなくくりで思い込んじゃってた部分もあるのかもなぁ。パーソナルジムも通い始めてからまだ3か月位なのに、どんどん負荷がツイキーなトレーニングもできるようになってるし、筋肉痛も起きなくなったし、スタミナも続くようになったの!「こんな私でも、ちゃんと筋肉や体力ってつくんだ!いろいろ出来るようになってるぅ~!」って体の変化に感動する日々♡
だから悩める全運痴ちゃんたち、ダイジョーブイよ!漠然と苦手意識を持っていることも、自分と相性グンバツな環境次第で、克服できるチャンスはあるのダ☆ チャレンジしてみたら、新しい世界がクパァ~と開けちゃうかも!?人生変えちゃう夏かもね~♡
ミニアルバム「ROCK」発射オーライ
踊れる〝ボディコン・ロック〟をコンセプトに掲げてきたベッド・インが、 より激しく、よりセクシーに、ロック要素を色濃く抽出したミニアルバムを完成させた! 作曲家の渡辺和紀氏、渡辺未来氏とふたりが共同制作して作りあげたベッド・イン史上最もハードなナンバー「We Are 〝BED ・IN“ 」や、 おギグでも大切に演奏してきた「SHOW ME POWER」をマンをジして音源化! ベッド・インの新たなるステージを予感させるオリジナル全5曲。
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この記事を書いた人
ベッド・イン
地下セクシーアイドルユニット
益子寺かおり、中尊寺まいによる“地下セクシーアイドルユニット”。日本に再びバブルの嵐を起こすべく、80年代末~90年代初頭へのリスペクト精神により完全セルフプロデュースで活動中。2020年3月4日にはミニアルバム「ROCK」をリリース。かおりの逞しいドヤ顔ヴォイスと、まいの下心をつん裂くギタープレイによる「ボディコンロック」に酔いしれろ!
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この連載について
ベッド・インのパジャマパーティー!
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ♡
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