最近、ふと一人の時間について考えることがあって、ここでその魅力について考えてみたい。

◎          ◎

社会に出たり人と関わる機会が増えると、一人になる瞬間は案外少なくなる。でもその時間は、実はとても大事だと思う。

一人の時間は、ちょっと寂しく感じるときもある。でも実は、この時間こそが「自分と向き合う」いい機会だ。「自分と向き合う」と聞くと、難しそうに感じる。けれど、簡単にいえば「新しい自分に気づく」ことだ。

例えば、「こんなことに興味あったんだ!」とか「これが意外と好きかも」みたいな発見があると、それってすごく楽しいことだ。

私も一人でカフェに行ったりすると、普段忙しくて気づけなかったことを考えられたりして、頭がスッキリする瞬間がある。

一人の時間は他人に気を遣わなくてもいいし、自分だけのために使える贅沢な時間だなと思う。

◎          ◎

一人の時間のいいところは、自分の好きなことを試せるところ。たとえば、ちょっと気になってた趣味に挑戦するとか、好きなカフェ巡りをしてみるとか。

頭で考えるだけじゃなくて、実際にやってみると初めて気づくことは多い。

例えば私の場合、料理が好きそうだな~と思ってたけど実際にやってみたら、作るのが好きというよりは、完成した料理を写真に撮ってSNSにアップするのが一番楽しいと気づいたことがある。それは、自分の「好き」が少し違う方向にあるだ。

こういう発見は、やってみないと絶対わからないから、試す価値があるものだ。

◎          ◎

一人の時間の魅力は、何より「自由」なところ。人と一緒だとどうしても相手に合わせちゃうけど、一人なら自分の好きなことを思いっきり楽しめる。これが大切なことなんじゃないかなと思う。

例えば、映画を見るにしても、友達と一緒だと選ぶのに気を遣ったりするけれど、一人なら気になるものを気軽に選べるし、思い切り感動して泣くのも全然OK。誰にもジャッジされない時間は心が解放される気がする。

また、一人の時間は単に「自由」なだけではなく、深く考える機会を与えてくれるという点でも特別だ。

たとえば、普段は流してしまうような小さな出来事についてじっくりと振り返ることができる。なぜその瞬間に感動したのか、なぜその言葉が心に残ったのか。こうした小さな問いを一つずつ考えていくと、自分が何を大切にしているのかが見えてくる。

私の場合、一人で過ごしているときに考えたことが、意外にもその後の行動や決断に大きく影響することがある。たとえば、旅行先で偶然目にした光景について深く考えた結果、それがきっかけで新しい趣味を始めたこともあった。こうした「自分とだけ対話する時間」は、忙しい日常では得がたい贅沢であり、心を豊かにしてくれるものだと感じる。

◎          ◎

一人の時間を楽しむには、「孤独」をネガティブなものと捉えないのがいい。

多くの人は孤独を恐れ、寂しさを嫌うけれど、実際にはそれを「味方」にできたとき、得られるものは大きい。

孤独は、自分の感情や考えを整理するための時間であり、また、外界の刺激を遮断して内なる声に耳を傾けるための静寂だ。

たとえば、アーティストや作家が創作活動を行うときには、一人の時間が欠かせないことが多い。アイデアを形にするには、一人で考え、試行錯誤するプロセスが必要だからだ。

実際、私自身も一人の時間に本を読んだり、文章を書いたりすることで、他人の意見に流されずに自分の考えを深めることができている。

一人でいるときにこそ、自分の本質的な部分と向き合えるのだと思う。

さらに、一人の時間を持つことは、意外にも他者とのつながりを深める助けにもなる。矛盾しているように聞こえるかもしれないが、一人の時間を大切にすることで、自分の価値観や興味が明確になり、それが他人との交流にポジティブな影響を及ぼすことがある。

たとえば、一人で新しい趣味を始めると、それを通じて自然と同じ興味を持つ人々と出会うことができる。私の場合、写真を趣味にしたとき、一人で撮影に出かけていたけれど、SNSで作品を投稿したことがきっかけで、同じように写真好きな人たちと交流が生まれた経験がある。
このように、一人の時間は孤立するためのものではなく、むしろ新しいつながりを生むための準備期間と言えるのではないだろうか。

◎          ◎

一人の時間は自分に還る時間。
本来の私を取り戻し、また社会性をまとった自分で人と関わりを持っていく。