祖母の死、親の離婚、不登校…友人に言えない「3年間」が今の私をつくった

高校の3年間というものは、多くの人にとって大切な部分らしい。私は、この「大切な3年間」を友人達と楽しく話すことができない。「高校に戻りたいな」と言う友人に、私には戻りたい高校もないと落ち込んでしまう。高校時代にあったのは、人との衝突、自分との衝突だけだったのではないか。成長というものはなかったのではないか。と考えてしまうのだ。

17歳の年、通っていた高校を辞めた。

15歳の年から何か、何か、嫌なことが続けて起きた。祖母の死、両親の離婚。母との2人きりの生活。高校生になるということ。勉強が難しくなるということ。周りが変化し、知らないうちに混乱していたのだと思う。

16歳の年、学校に行かなくなった。テストも再試ばかり、周りとも馴染めず、寂しくなった。周りより劣っている自分が嫌いになった。恥ずかしかった。怖かった。だから、行きたくなかった。行かなくなったら、母との問題が起きた。

母とわかりあえない3年間

母はとにかく心配した。母は毎日泣いていたと思う。中学では勉強も部活も頑張っていた子供が突然、学校に行かなくなったのだ。それは、そうなる。母に「出かけよう」と言われても昼間は人の目が怖くて、外には行きたくなかった。学校が終わったであろう時間帯にしか外には行けなかった。知り合いがいないような所にしか行けなかった。

悲しみは、怒りに変わることがある。それは、対象に期待した変化が何も起きない時だと思う。母とは毎日喧嘩ばかりだった。そして、一言も言葉を交わさない日が続くこともあった。現状維持の変化のない子を持つ母は、まさに悲しみが怒りに変わる、その状況にハマってしまったと思う。母との衝突、分かり合えない時間が長く続いた。

当時、普通じゃないこの状況を自分でも受け入れていなかった。だけど、仕方がないと思っていた。何も考えることができなかったから。頭の中では混乱していても、結論を見つけようという気力も無かった。

周りとの時間の流れの感じ方というものはだいぶ違うし、周りは絶対、この状況を理解は出来ない。ある先生に言われた言葉がどうしても忘れられない。

「他の子は頑張っているのに、どうして君は少しも頑張らないんだ」

思わず「失敗とかしたことないんですか?この時間、この状況は仕方ないと思います!」と言っていた。頭の中では。実際には、ずっと下を見て一言も喋らなかった。

そして、学校に行かない日々に、学力的にも、気持ちとしても、私と母の関係としても、何か変化が必要だと、やっと、思った。特別に仲の良い友人がいたわけでもないし、努力して入学した高校にも執着を持つこともなかった。変化のために、別の高校に編入した。大きい決心ではなかった。簡単だった。それは、少しの変化だった。18歳の年、高校をなんとか、なんとか卒業した。

母とは「飛行機にのるくらい」の距離が必要だったのだ

20歳の今。私は大学に通っている。大学は地元から離れた場所を選んだ。母とは、距離が必要だった。飛行機に乗るくらい距離の家族がちょうどいい。母は趣味が増えて、生き生きとしている。

大学では、とても良い友人に出会えた。地元の友達とは違う、自分とは変わった環境で育った人々だ。良い刺激をうけるし、何より楽しいと感じる。学校も高校とは違って自分が望むことを学べる。課題に苦しむこともあるが、高校よりは辛くない。

高校の3年間、時間が流れることを待っていただけの私だ。この3年間は消えないし、消せないし、ずっとついてくる。つらいものだ。しかし、私が思い描く将来を考えると、この3年間だけに傷つけられてはいられない。人との関わりがこれから増えていく。傷つくことがある、絶対に。だから、今を見て、将来を想像する。

3年間はコンプレックスだ。でも、色々な気持ちを生んだ、今の私を作った過去でもある。

ペンネーム:福多 幸 

歌謡曲が好きな文系大学生。
最近の楽しみは、友達とあんみつを食べに行くことです。
趣味はあまり無く、探してる途中です。

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