特集:小さいウソ

胸を張ってファンだと言えなくて。ジャニオタ女子はつらいよ

小さいウソ

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「うわぁあいつアイドル雑誌なんか見てるよ、キモっ」
高校生の時、嵐が表紙のアイドル雑誌を持ってファン友達と話そうとしていた私にそう言い放った黒縁メガネのアイツは元気にしてるんだろうか。

ジャニーズのファンであることは、隠すべきことなんだと思った

たまたま、嵐が5年ぶりぐらいにアイドル雑誌の表紙を飾ったから、クラスの嵐ファンで読もうとなっただけ。校則的にもセーフだし、アイドル雑誌をみんなで読んだのはその日の昼休みだけだ。それでも「キモっ」と言われてしまう。「だからあいつらは彼氏ができないんだ」と後ろ指をさされてしまう。その当時、すでに国民的アイドルの地位を獲得していた嵐のファンであっても。ジャニーズのファンであることは、隠すべきことなんだ。そう思った。

当時、私はジャニーズJr.だった阿部亮平くんを推し始めていた。阿部亮平くん、1月にデビューしたSnowMan(以下すの)のメンバー。夏の音楽特番でバックダンサーとして踊っている時の笑顔にどうしようもなく惹かれたのがきっかけだった。今こそ飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍しているけれど(ファンとしてはとっても嬉しい)当時は先輩のバックダンサーが主な仕事。アイドル雑誌にも2ページしか載らないような、(因みにキンプリのメンバーはデビュー前も1人1ページレベルで特集が組まれていた、強い。)ジャニーズファンでもあまり知ってる人は少ない超マイナーグループだったすの。実際、高校在学中に私以外のファンを見つけたことはない。嵐ならクラスに1人はファンがいたのに…。

ジャニーズの、しかもデビュー前のマイナーグループのファンだと知られたら今度は何を言われるか分からない。ラインのトプ画を慌てて櫻井くんと阿部くんのシルエットから適当なマカロンとかの画像に変えたのを覚えている。ジャニーズファンでなおかつ信用できる子にしか阿部くんのファンであることは言わなかった。言えないストレスは専用のアカウントでかわいいかっこいいと騒げるだけ騒いで発散した。なんですのはこんなに素敵なのにたくさんの人に知られないんだろう、もっと売れて欲しい。そう思っていた。でも周りの反応が怖くて、してしまう行動は想いとは裏腹で。そんな自分に嫌気もさしていた。

ライブで涙が溢れたのに、隠すという行動が癖になってしまっていた

大学一年生の時、初めてすののライブに行った。一般で奇跡的に取れた春のライブはファンの間ではプラチナチケットとして有名なもの。初めてすのを生で見れて涙が溢れた。ハイタッチを何人かのメンバーとしたこともいまだに信じられない。でも、隠すという行動が完全に癖になってしまっていた私。そんな重大イベントですら私は本名のSNSアカウントには一切呟かなかった。サークル活動とかぶった夏のライブはバイトのシフトが入ったと嘘をついた。

友達とのカラオケも空気を読んであいみょんを歌った。いや、あいみょんもよく聞くし大好きだけどさ、本当はすのがカバーしてていいなと思ったマイナーなジャニーズの曲が歌いたかったんだよね。

友達が来る可能性がある一人暮らしの部屋。CD・DVD類はすぐに目にはつかないよう棚の高めの段に入れた。雑誌の切り抜きはおしゃれな箱の中。普段はテレビ台の上に飾ってあるペンライトも宅飲みの時は引き出しの奥深くに封印した。

ようやくすののファンであることを口にできるようになったのは彼らがCDデビューをしてからだ。TVでよく見るようになったり、友人との会話の中にも度々登場するようになった彼ら。すのの話が出るたびに私は少し周りの反応を気にしてビビってしまっていたのだけれど。でも、高校時代のころのような反応を周りが見せることはなくて。『もしかしたら、もうすののことを話しても良いのかな』と思えるようになった。ようやく肩の重みが取れたようなそんな気がした。4ヶ月前、サークルの集まりで私は初めてカラオケでジャニーズの曲、すののデビュー曲を歌った(何人かでだけど)。1番ノリノリだったのは最近すののことを好きになったという後輩。そんな彼女を見て、同期の男子が苦笑まじりにこう言った。

「お前もジャニオタになっちまったか(笑)」

5年間分の文句と、SnowManへの申し訳ない思いを言わせて!

なんでジャニーズ好きの女子っていらんこと言われ続けなきゃいけないんでしょうね?
ごめんなさい、ここで5年間溜まった分の文句を言わせてください。ジャニオタで何が悪いんじゃ!!!他人の好きなものにわざわざ干渉してこなくてもよくない?だから彼氏ができない?結婚できない?うるさいわ!全員が全員恋愛感情でタレント見てるなんて思ってんじゃねぇ!彼らが非凡な存在なんて重々承知の上でファンしとるんじゃ!

最後にSnowManのメンバーに謝りたいと思います。SnowManの皆さん、たくさん幸せと元気をもらったのにメジャーになるまでファンと胸を張って言えなくてすみませんでした。そんなことを言える資格はないかもだけど、大好きです。こんなファンだけど、これからも応援させてください。

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