私は化粧が苦手です。

別に嫌いな訳では無く、年頃の女の子がするように、可愛い化粧品を見てときめくこともあるし、アイラインが上手く引けて喜ぶこともあります。
ただ、化粧をすると虚しさを感じてしまうんです。

不意に撮られた他撮り、駅前のショーウィンドウ、可愛い友達…………

自分では「上手くいった！」と思った化粧も、可愛い友達や不意に見た鏡に無言で「そうでもないよ」と言われているような気がして、虚しさを感じてしまいます。
なんならその日に1度でもそう感じてしまうと、すれ違う人全員に
「こいつはブスだな」
と思われているような気にすらなってしまうのです。

折角女の子に生まれたなら、自分の中だけでも"お姫様"になりたい。

さて、そんな生まれてこの方卑屈街道まっしぐらの私が出した結論は
「化粧って、可愛い子の特権じゃないの？」

これを読んでいる方の中には
「化粧はそこまで可愛くない子に1番効果あるんじゃないの？」
と思う方もいると思います。

しかし、卑屈モードに陥った私は「言わば化粧は数ミリ単位のズレの補正だから骨格オワコン女な私に化粧の慈悲はない」という考えになってしまいました。

でも、すごく悔しいんです。
折角女の子に生まれたなら、可愛いコスメや、新しいお洋服に身を包んで、自分の中だけでも"お姫様"になりたいんです。

化粧を"自分が最大限楽しく生きれるための道具"と考えたい

もうそれなら考え方を変えるしかないじゃないかって。
化粧を"可愛くなるための道具"と考えずに"自分が最大限楽しく生きれるための道具"と考えることにしました。

世間一般的に見て可愛いと思われなくてもいい。私が楽しく生きていれば周りとか気にしなくていいんじゃないかなと。

まだ完全にこの考えになることは出来ていません。デパコス売り場に行き、綺麗な美容部員さんを見ると心が荒んでしまい「なんで自分はこうなれないんだろう」と思ってしまうし、可愛いと一目惚れして買ったコスメも家に帰って使おうとすっぴんの自分を鏡で見ると「こんな私に買われてしまってごめんね」と泣いてしまいます。

「大事なのは自己肯定ではなく自己受容」といったことが、いつだったか読んだ本に書いてありました。自分を100点だと偽るのではなく60点の自分を認めよう、と。

可愛い子と比べて気分が落ち込んでしまう日もあるけど、やっぱり化粧は楽しいしコスメを見るのもワクワクする。例え化粧して自分の理想とする見た目になれなくても、その"ワクワクする"といった気持ちが大事なのかなって思います。
悩んでた私に「化粧は可愛い子の特権じゃないよ」って笑顔で言える日がいつか来ますように。