誰かに愛され、そして自分を愛したい。そのためにダイエットを始めた。

去年、2019年の2月、私はダイエットしようと思った。理由はたくさんある。

痩せたら、あの服が似合うかもしれない
痩せたら、胸を張って歩けるかもしれない

そして、
『痩せたら、誰かに愛してもらえるかもしれない』
『痩せたら、誰かを愛することができるかもしれない』

とにかく、愛されたかった
愛したかった
誰かはわからない。
ただただ、私は私が嫌いだった。
せめて、誰かに愛される体になれば愛されると思った。誰かに愛されれば誰かを愛せると思った。

そうすれば、私は私を好きになれると思った。

ダイエット成功後に待ち受けていたもの。

ダイエットスタート時、152㎝で58㎏だった。
不健康なダイエットは怖かったからたくさん調べた。
白米を抜くのは晩御飯だけ
運動して痩せよう
お菓子は食べたいものだけ、無駄に食べない
食べ過ぎないようにアプリで管理しよう

努力が実り、8月には44㎏になった。
痩せてたくさん褒められた、可愛いといわれた、素敵と言われた
でも、何かがおかしかった

風邪が治らず5月から7月まで声が出なかった
生理が止まった
夏なのにずっと寒かった
家族がケーキを買って帰ると癇癪を起こした
情緒が安定せず、壁に頭を打ち付けたり突然叫び声をあげるようになった

そして、9月、友達と博多旅行をした
死ぬほど食べた
食べて食べてたべまくった
この頃から食欲がおかしくなった
お腹がすいてすいてすいて食べたくて食べたくて食べたくて
10月ごろに思いっきり体調を崩し、母から「食べなさい」と諭されてリミッターが振り切れた
お腹がすくのだ、ずっとずっと食べたいのだ
夜中に突然起きて、こっそり台所へ行き炊飯器から手づかみでご飯を貪る
チーズを永遠食べる、気持ち悪くなってもやめられない

リバウンドした。でも、私の友達は笑わなかった。指摘すらしなかった。

そんなことをしているとリバウンドした。

バイト先の人には笑われた。家族にも笑われた。自分で鏡を見るのも苦しかった。

でも、私の友達は笑わなかった。指摘すらしなかった。
一番面白かったのは痩せたことにも太ったことにも気づかなかった子もいたこと。
痩せた後も太った後も、これまでと変わらずに接してくれていた。

友達は言ってくれた
「あんたとおったらおもろいわ」
「あんたやから話せる」
「いつも真剣に話聞いてくれてありがとう」
「一緒にいて楽しい」
「友達になれてよかった、ありがとう」
「あんたはそのままでいて、変わらないで」

ダイエットなんてしなくても、私は愛されていたらしい
私の個性を、私自身を愛してくれていたらしい

それに気が付いたもののやっぱりまた痩せたいし、細いマネキンを見ると苦しくなる、ダイエットサプリの広告なんてギャーーーーってなる。
昨日も深夜にこっそり炊飯器から手づかみでご飯を食べてしまって訳が分かんなくなった。

でも、何度も自覚していこうと思う

私は、このままでいい
あなたも、きっとこのままでいい