元アスリートの吉田沙保里さんがワコールの下着モデルに起用された際、ネット上でバッシングがあった。女性の私からみたら、鍛え上げられた肉体はとてもかっこよくて素敵な広告だったが、吉田さんは本職は元アスリートであるし、下着姿を披露するのは適切でないと主張する男性達が出現したのである。
並列にするべきかわからないが、私にも似たような経験がある。
突然言われた「お前の水着姿とか誰得なの?」
私のインスタのアカウントは元々いわゆるプレ花嫁アカウントだった。
要は結婚式の準備をしている人同士が繋がる、情報交換と進捗シェアのアカウントだ。その延長線上でリアルの知人向けというよりは、同じ趣味趣向やライフステージの人に情報をシェアする感覚で投稿を続けている。
フォロー/フォロワーさん達とはそれぞれ互いの世界観を肯定しあうゆるいつながりができていて、やっぱり貰えるいいねやコメントは自己肯定感を上げてくれることが多い。私にとって大好きで大切な空間である。
そのような状況下で、数年間ほぼ接点がなかったとある男性が、私のアカウントをたまたま見つけたらしい。
あるとき久々に会った際、SNSに投稿していた新婚旅行時の水着写真をみたのであろう彼に突然「お前の水着姿とか誰得なの?」と言われた。
面倒に感じて、相手にするのやめようと思い「ああ、なんだろうね」とその場を流したが、なんだかわだかまりが残った。容姿をディスられたからムカついたのかと思ったが、正直彼のセンスや価値観で評価されても別になんとも...と思っていたくらい印象の薄い人だったので、なぜこんな気持ちになったかわからずじまいだった。
私が好きな水着で、お前には見せてないからわざわざこっちに来るな
そんな中、吉田さんの件へのリアクションをネットで見たとき、あのモヤモヤ感の正体がわかった。
「私が好きな水着だから着ている。そして、それをいいと思ってくれそうな人に発信している。お前には全く見せてないからわざわざこっちに来るな」これだったんだ!
限られた人に向けて発信された言葉を、関係のない人が見て噛み付くケースは本当に増えている。すると有益な情報はクローズ化したコミュニティのみで共有される傾向が一層進む。
当たり屋みたいな人は、目の端の埃くらいに思っておこう
これからの時代のネットにおいて、明らかに自分宛でない情報の粗探しをして、相手を傷つけて反応を楽しむような人はどのコミュニティからも排除されるだろう。そうなると偉そうにご意見できることが無くなってしまい、とってもかわいそうな状況になりそうだなとも思ったりした。
「誰得か?私得だ!というかあなたは誰ですか!さよなら!」
これからも当たり屋みたいなよくわからない人は、目の端の埃くらいに思って、私らしくSNSを楽しんでいこうと思う。