お金と時間。切っても切り離せない。
私は、時間を惜しんだあまり、お金を失ったことが何度もある。そう、私はめんどくさがりなのだ。
今年に入ってからは、とある試験会場に行くのに、危うく遅刻しそうになったことがある。電車を3回乗り継ぎ、最寄り駅からバスで行かねばならないような試験会場だった。バスの時刻の10〜15分前に着く、自分的には余裕で間に合う路線を調べたつもりでいた。ところが、2番目に乗り換えた電車で異音の確認があり、次の電車は、20分に1本しかこず、結果、乗り換えに合わなかった。最寄り駅から会場までのバスには乗れず、タクシーで、片道3000円。バスで行けば、400円程度で済むのに。試験に間に合ったから良かったのだが、社会人といえども、片道3000円の出費は痛かった。
ところが、これは、今に始まったわけではない。就活生だったときも、よくギリギリに最寄り駅に着く電車に乗って、道が分からない時は、タクシーに乗っていた。
メガネを忘れなければ、要らなかった不安な日々と出費
もっとも、反省しているのは、大学3年生の夏休みに、語学研修で3週間マレーシアに行った時のこと。いつものごとく、深夜便だからと当日まで、パッキングを始めず、大切なものを忘れた。そう、メガネ。普段は、コンタクトをしているから、気付かなかったのだ。羽田空港で気づいた時、メガネ屋さんがなかったわけではないが、メガネを作るほどの時間も、お金もなかった。高級なメガネ屋さんだった。
仕方がないと、そのまま現地にいき、夜だけコンタクトを外して寝るという生活を試みたが、そう長くは続かなかった。結局、現地のショッピングモールで、片言の英語を操りながら作ったメガネは、乱視が入っておらず、何だかぼやっとしたメガネとなった。金額は8000円くらいだっただろうか。それだって、メガネを忘れなければ、要らなかった不安な日々と出費である。フレームもどこか安っぽく、レンズを変えて使うまでもない。かといって、すぐに捨てるのは惜しいので、しばらくクローゼットで眠らせた。
ギリギリまで荷造りを始めない癖が抜けない
さすがに、その後は、毎回、メガネを確認するようになったが、相変わらず、行先がどこであろうと、ギリギリまで荷造りを始めない癖が抜けない。
昨年夏の台湾旅行では、ブラジャーを忘れた。現地で荷物を開けてびっくり。ああ、そうきたかと。冬場だったらまだ良いが、夏に同じブラジャーを着けて3日も過ごすのは辛い。洗面所で洗ってみたものの、なかなか乾かない。翌朝、生乾きのブラジャーを着けて、慌てて現地のスーパーに買いに行った。2枚で4000円しなかった。焦って買ったからか、サイズを間違え、色んな意味で、胸のあたりがざわついた台湾旅行となった。日本に帰ってきてからは、使えないから、すぐにゴミ箱行きとなった。
お金を貯める一番の近道は、きちんと前もって用意すること
歳を取れば取るほど、経済的にも余裕が出てきて、気持ちが大きくなるばかりである。パスポートとスマホ、クレジットカードさえ持っていればどうにかなるさ、と。忘れ物を乗り越えて、それを開き直って武勇伝のようにしてしまう自分もいけない。これまでの経験から、お金があっても、自分に合うものを見つけるのは大変なのはよくわかっているはずなのに。
そして、現地でのあの冷や冷や感。本当ならば、観光に当てられる時間を、無駄なことに使っているのだ。日本での用意の時間を惜しんだばかりに。余分にお金を払って、それを経験しに行っている自分がバカバカしい。前のタクシーの件だってそうだ。一生懸命、金利の良い銀行を探したり、ポイント還元日を狙って買い物したりしたってそんなの水の泡だ。
私にとって、お金を貯める一番の近道は、きちんと前もって用意すること。そんなことずっと前からわかっているのに、なかなかできない。今日だって、始業時間ぎりぎりの電車で、会社へ向かっている。これから、いくら勉強代をはらったら、私は、変われるのだろうか。