「どんなに辛くて悲しいことがあってもママやパパに話しかけてくれるようにチャンスをください。」
そう突然届いた母からのLINEで、私は三浦春馬さんのニュースを知った。

どうしたら自分にとって大事な人のSOSに気づけるだろう

三浦春馬さんの熱狂的なファンだった訳ではないけれど、それでも彼が出ているドラマや映画をよく見ていたからやっぱりこのニュースはショックだった。事故死や病死ならまだ納得がいくけど…やるせない、そう思った。誰のせいでもないのは分かっているけれど誰か彼のSOSを気づいてあげられなかったものなのかなとやっぱり、思ってしまった。

でも同時に考えたのは、私自身も、もしかしたら周りの友人の些細なSOSを見逃してしまっているのではないかということ。私を含め、東京で一人暮らしをしていると、コロナ禍ということもあり、丸一日ほとんど誰も話さないで終わる日だってある。そんな状況の中で、もし友人が苦しい時期を過ごしていたとしても友人が自らSOSの連絡をくれない限り、気づくことは難しい。
だったらどうしたらいいんだろう。どうしたら自分にとって大事な人のSOSに適切なタイミングで気づき、本当に必要としている時にサポートすることができるのだろう。

私の大切な友人たちにいざという時に頼ってもらえる人でありたい

私は、例え仲の良い友人であっても自分の弱い部分や病んでいる部分を見せることが苦手だ。いつも友人には事が過ぎ去ってから、「あの時は病んでたわ(笑)」と笑い話にして話す事が多い。だから誰にも助けを借りる事ができなかったのであろう彼の気持ちも少し、分かる。自分の弱さを他人にみせるのはとても勇気がいることで、そんなに簡単にできることではない。いくら友人のことを信頼していたとしても。
でもそんな私には、何かあった時には家族を頼ることができるんだと母からのLINEが思い出させてくれた。友人には弱さを見せられなくても、本当に追い詰められた時、家族だったらきっと理由も聞かず突然実家に帰ってきても受け入れてくれるだろう。

じゃあ、私と違って家族を頼れない人はどうするの?と思った時に、私はやっぱり私の大切な友人たちにいざという時に頼ってもらえる人でありたいなと思った。
そのためにできることはなんだろう。

毎日いつも通り元気に過ごしているのかを一人ずつLINEして確認するのは難しいけれど、ちょっとしたことからはじめてみようと思った。
久々に会ったら「元気?」って聞くのではなくて、「最近どう?」って声をかけること。
ちょっと悩んでいるのかなというツイートやインスタストーリーを見かけたら「大丈夫?」と送るのではなくて「話ならいつでも聞くよ。何かできることがあったら教えてね」とメッセージしてみること。
いざという時に、私はいつでも話を聞きたいと思っていること・あなたのこと気にかけているよということを伝えておかないと、と思った。

誰か1人でも頼れるかもと思える人がそれぞれにいますように

2019年の厚生労働省の自殺対策白書によると、17年の10~39歳の死因は自殺が最も高いという。これは社会において生きていて辛い(=生き辛さ)と感じる瞬間があるからなのかもしれない。
でも消えたい、全てを終わらせたいと思った時に、誰か1人でも頼れるかもと思える人がそれぞれにいますように。それぞれがいざとい時に駆け込むことのできるセーフプレイスを見つけられますように。

そして今回の件でまだうまく気持ちの整理がついていない人の心の健康が守られますように。今、少しでも生きるのが辛いと思っている人が前向きにまた一歩進めますように。