私は7等星というペンネームで、拙いながらも文章を書いている者である。私には悩みがある。それはエッセイを書くには文章が硬すぎることだ。今回はこの場をお借りして、どうすれば私の文章を柔らかく軽やかにすることができるかを検証するのでお付き合い願いたい。

縦書きだから硬くなる?まずは横文字で書いてみる

まず、文が硬い原因はわかっている。それは高校時代に新聞部に在籍しコラムを書いていたからだ。コラムと聞くと、比較的記事よりは言葉の柔らかい印象を抱かれるかもしれないが、私の母校の場合はそうではなかった。他校と比べて伝統的に真面目な議題と堅実な構成が売りであった我々新聞部において、それはコラムにおいても例外ではなかったのだ。

このことを「かがみよかがみ」主催のもくもく会第1週、テーマ決め会で相談させていただいた。すると、伊藤編集長より、
「新聞は基本的に縦書きだから、まずは横文字で書いてみたら?」
とのお言葉を頂いた。以下、紙面上の文字を横文字にしてみる。

これが横文字で書いた私の文章だ。私としては心持ち柔らかくなった気がしているのだが、読んでくださっている皆さんからするとたいして変わらないだろう。これは私も自覚しており、理由も見当がついている。私が普段1番横文字で長く文章を書くのは大学のレポートだからだ。レポートはアカデミックライティングに基づきしっかりとした文体でなければならない上、自分の主張も硬い言葉で書かなければならない。毎日このような文体で書いているおかげで、横文字にしても私の文章にはあまり変化が現れなかった。

手紙の書き方で文章を書いてみたけど

そこで次は、他に横文字で文を書いていないか考えた。そして、最近メールの苦手な母方の祖母に手紙を書いたことを思い出した。以下、手紙の書き方で文章を書いてみる。

手紙風に書くとこんな感じ。かなり言葉も書き方も柔らかい、というか緩い。でも、多分この書き方をずっと続けよったら、読んでくださりゆう人は何て書いちゅうかわからんなる気する。なんでかってゆうと、私のおばあちゃんへの手紙の書き方と話し方は、土佐弁やき。四国の中でも陸の孤島な高知の言葉は、暮らしてみんと正直よおわからんと思う。高知出身の私でさえ、お父さんや父方のおばあちゃんが何言いゆうかたまにわからんなるし。正直、地元の友達とか家族とのLINEや手紙以外で方言使うの自分でもきつい。とりあえず方言は抜かんとや。あと、敬語と口語混じらす方が楽な気する。ここからはこれにのっとって書いてみる。

やっぱり、敬語と口語が混じるのは使いやすかったです。後から考えてみると、大学での話し方がこれに1番近い気がしました。これが良いかもしれない。適度な緊張感と自由さを合わせて楽に書けます。これからは基本的にこの書き方でいこうかと思います。

頭で考えるより、実際に書いてみるのって大事

今回実際に色々試してわかったのは、頭で考えるより実際に書いてみるのって大事だということです。最近秘密でエッセイを書き始めたから書き方の相談とかできなかったけど、「かがみよかがみ」で相談できて良かったし、ちゃんと紙に書いてみて得られたことはたくさんありました。久しぶりに文章についてこんなに深々と考えたのですが、結構楽しかったです。
ここまで長らく私の検証にお付き合いくださり、ありがとうございました。