ミス千葉大出場の當眞清良さん「煙草も整形も発達障害も全部見せる。ありのままの私が武器」
今年、上智大学はミスコンを廃止するなど、「ルッキズム(容姿至上主義)」への批判やジェンダー問題への意識の高まりもあり、各大学も従来の「容姿を競うだけ」のミスコンからは変わりはじめているようです。実際に、ミスコンに挑戦する女性たちはどうした思いで出場を決めているのでしょうか。特集「私がミスコンに挑む理由」で聞いていきたいと思います。
今年、上智大学はミスコンを廃止するなど、「ルッキズム(容姿至上主義)」への批判やジェンダー問題への意識の高まりもあり、各大学も従来の「容姿を競うだけ」のミスコンからは変わりはじめているようです。実際に、ミスコンに挑戦する女性たちはどうした思いで出場を決めているのでしょうか。特集「私がミスコンに挑む理由」で聞いていきたいと思います。
――ツイッターの固定ツイートで、スッパーと煙草を吸っているのが印象的でした。
リムられたりフォローされたりラジバンダリーグレるよ? pic.twitter.com/ykCwWybnzg
— ミス千葉大No.2 きよたろ(當眞清良) (@chiba2020_msNo2) August 5, 2020
ミスコンに出ようと思った理由のひとつに「ミスコンの固定概念をぶち壊したい」というのがあったので、あえて煙草もお酒も「私の武器」として使おうと思っていました。
――美容整形の経験があることも、あっけらかんと答えてました。
はい。もともとフォロワー1500人くらいがいるインスタはやっていたんですけど、そっちの方では美容整形をしていることは伝えてました。それを見たアンチが「整形してるくせに、ウソつくな」ってツイッターの方にも絡んできたんです。ウソはついていなくて、言ってないだけだしなーと思ったので「整形してるよ」と伝えようかなと思いました。
私は整形肯定派なので、整形したことを公表することに抵抗はないですね。可愛くなるために、整形することの何がいけないんだろう。
美容整形って本当に大変。何個も超えなきゃいけない壁があるんです。
まずはお金。私は小さい頃からコンプレックスだった鼻を整形するのに70万円をバイトで貯めました。それから、親の説得。当時はまだ未成年だったので、親の許可が必要だったんですね。もう、泣きながら説得しましたよ。
そして、念願叶って手術をしたら、また次の地獄の始まり。腫れが引くまでのダウンタイムは痛いっていうより苦しかったです。かわいくなるために、整形したはずなのになんで、鏡にうつる自分なんではこんなにブスなんだろうって。完成形が全く見えないので、本当にこれで大丈夫なのかなってとても不安。それでも、ずっと鼻血はでる。痛みより、メンタルの苦しさがえげつなかったです。
そこまで苦労してやっと手に入れた、この鼻なわけです。ナチュラルボーン美人はうらやましいけど、努力して勝ち取った顔だからこそもてる自信というのもあるのかなと思います。
――ツイッターではご自身の障害のことも書いていました。
私はADHDで、躁鬱や自閉症の傾向もあるし、パニック障害も抱えています。色んな考え方があると思いますが、これらの障害や病気について、私は自分で「個性」ととらえています。なので、公表することで「障害や病気を持っててもミスコンに挑戦できるんだな」というのを伝えられたらと思いました。
実際に、私を推してくれている方のなかに「私もADHDで躁鬱なんです。きよた(當眞さんのあだ名)さんの話を聞けて励まされた。きよたさんと同じ千葉大にいきたい」と言ってくれる子もいました。
過眠症でツイートできなかった時も「大丈夫ゆっくり休んでね」「きよたのかわりに配信しておくね」と言ってくれる子もいました。とりつくろっていない、ありのままの自分を応援してくれる人がいるというのはこんなに心強いんだなと思いました。
――SNSでの発信で気をつけてることはありますか。
非常識なことはしない、っていうことですかね。当たり前ですけど(笑)。こういう見た目なので、「ちゃんとしてるよ」というのを見せないと、誤解されやすいので。
動画配信中にコンビニに行ったときも、店員さんにお釣りをもらったときに「ありがとうございました」とお礼を言っただけで、ちょっと好感度あがったみたいです(笑)。
――ミスコンはルッキズム(容姿至上主義)じゃないか、という意見についてはどう思いますか。
うーん。私にとってミスコンは個性を発揮する場所だと思っています。一昔前のミスコンの枠に囚われている人たちが、そう感じてしまうのかもしれません。可愛くて、清楚で……っていう人だけじゃないと思うんです。だって、私がミスコンに出ているんですよ?
私は正直、自分のことをめちゃめちゃかわいいと思っているわけではありません。でも、私のファンもたくさんいる。それに、私はミスコンで伝えたいことをしっかり持っていたので、私がファイナリストに選ばれるべきだよなって思っていました。私がミスコンをぶちのめしてやるぜって(笑)
ということなので、ルッキズムでしょ、と思っている方こそ、ぜひ私の快進撃を見て頂ければと思います!
――将来の夢を教えてください。
コスメ関係の起業をしたいと思っています!
私は中学生のころからずっとコスメが大好きだったんです。千葉大の子たちは化粧しない子が多いので「きよらちゃん毎日化粧しててえらいね」って褒められたのがきっかけで、自宅に呼んで友達の化粧をするようになりました。すると「きよらちゃんのおかげでかわいくなった」という声をもらって、「私は他人をコスメできれいにするのが好きなんだ」って気づきました。
このことが原体験になっていて、将来的には、自分にぴったりのコスメを教えるアプリをつくりたいと思っています。その野望のためにも、今回のミスコン挑戦で得た人脈は役に立つんじゃないかなと思っています!
千葉大学文学部人文学科3年。152センチ。沖縄県出身。普天間高校卒。avan promotion 所属 modecon OPA resort9位
ミス神戸大学 No.3 中島梨沙さん
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ミス千葉大No.2 當眞清良さん
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ミス東大No.3 根本朱里さん
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かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
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