私は今年、結婚しました。
学生起業して仕事大好きな私の、プライベートな報告に友人たちは驚きました。
夫と1年以上前から知り合いの友人がもっと驚いて尋ねるのは、え!お子さんいるよね?
思ったこと、感じたことを話してくれる夫は私を「女神」と呼ぶ
ずっとなんだか悪いことをしたような気がして、今、私はスキップしたくなるぐらい幸せですと言えずにいます。
私の夫は研究者。
毎日毎日飽きもせず徹底的に1つのテーマを調べます。
かと思ったら古いものと料理が大好きで、動き回ることもしばしば。
気に入った古民家を借りて改修したり、クラフトビールをつくりたいと言ってマイクロブルワリーを始める準備をしたり、料理はイタリアンシェフの本を何冊も読んで、お店よりもおいしいパスタをつくります。
そんな夫の口癖は、「ふみちゃんは女神」。
料理もしない、計算は苦手、時間通りに動くなんて無理難題、研究者からすれば全くずぼらな私のことを女神と呼びます。
自分の内面を話すのが苦手と話す夫の言葉が嘘だと思うくらい、私の前では思ったこと、感じたことを話してくれます。
だから、女神、なんだと。
嬉しい!スキップしたくなるくらい!
誰かの女神になれるなんて。
どしんとして揺らぎなく、大木のような夫。小さな幸せであふれる毎日
そして私は夫を、見た目にも態度にもどしんとしていて揺らぎなく、大木のような人だと思っています。
女神の私と、大木の彼。
女神と大木が過ごす毎日は、小さな幸せであふれています。
朝起きるのは夫の淹れてくれる美味しい珈琲の香り。
一緒に朝食をとって、夫は勤め先へ、私は自分のアトリエへ。
昼間はお互い仕事しながら、ときどきなんでもないメッセージをやり取りする。
帰宅したら夫は料理、私は洗濯、夕食は向き合うのではなくて横並びで。
夫の料理をいつも盛り付けが綺麗で食べるのが惜しくて、毎日写真に撮って眺めます。
今日はどんな一日だった?とお互いに尋ねて始まる他愛無い話。
夕食後はお風呂のお湯をためながら、BGMをかけておちゃらけたダンスを踊ります。
一緒にお風呂に入りながら、週末の予定について話す。
夫の少しぽっちゃりした体型が大好きな私、夫が気分の良いときは着替えるときにお腹を触らせてもらいます。
腕を私の首にまわしてくれる瞬間が、一日の中で一番の幸せ
毎晩、セミダブルの小さなベッドに入り、読書やスマホのメッセージを返し終わった後は、ねぇ私の好きなところ教えて、とお互いの好きなところを話します。
電気をどちらが消すかは、いっせのーでという指ゲームで決める。
私が負けても夫が消してくれるから、ゲームしなくてもいいんじゃないと言えば、「ゲームするのが楽しいの」と顔を少しほてらせて答えます。
1日に何回も何十回も私が、好きというものだから、なんでそんなに好きなんだろうねーと夫は腕を私の首にまわしてくれる。
その瞬間が一日の中で一番幸せ。
でも夫は女神と呼んでくれても、結婚報告した相手の目には驚きと、ちょっとした嫌悪感を感じることもある。
スキップしたくなるくらいの幸せを、周りにも伝えられるといいなという気持ちで、このエッセイをしたためました。