「結婚、どう思う?」
この問いに答える為には、まず「結婚」が何なのか考える必要がある。私の見解は「他人同士が法律的に家族となること」である。そして、それは本来であれば「幸せな人生」を手に入れる為の過程であるべきだ。
結婚へのプレッシャー、焦りを添えて
大学を卒業し、就職と共に一人暮らしを始めた。20代前半は、友人と過ごすプライベートの時間と仕事で忙しく、結婚を気にすることも無かった。当時お付き合いしていた相手とも、お互い真剣に結婚については考えていなかったと思う。
社会人3年目頃から、結婚する友人が出始め、30歳を目前にする頃には、独身の友人の方が少なくなっていた。そこでようやく「結婚」が現実味のある二文字となって姿を現した。それと同時に、結婚・出産・持ち家ゲットと、人生のステップをどんどん進めて行く友人たちから、置いて行かれる焦り、そして周りの人(特に家族)からのプレッシャーに目眩がしそうになった。
そして、そのプレッシャーと焦りに耐えられずに暴走した挙句、大して話し合いもせず、2年付き合った彼氏とお別れをした。28歳の誕生日、4日後の出来事である。
「結婚」の定義、結局導き出される答えは「体裁」
ある程度の年齢なのに、結婚をしていないと「変わった人」だとか、「問題がある人」だとか、ネガティブな印象を持たれるのは何故だろう。かと言って、10代で結婚をしたら「早過ぎる」とか、これはこれでマイナスな印象。
なんとなく世の中が思う「曖昧」な「適齢期」のお陰で、勝手に様々なレッテルを貼られ、人知れず涙を流している女性が、世の中には沢山いるような気がする。その人たちを見付けたら、私は黙って抱きしめたい。
最近、友人(独身)と「結婚」に関して議論することが増えた。自称結婚願望のある私たちなので、毎回「何の為に結婚をしたいか」という話になるのだが、結局導き出される答えは「体裁」だったりする。
家族となりたい人と幸せのドアを叩く。それが「結婚」であって欲しい
新卒で大手企業に就職し、それなりの収入もある。経済的に自立し、趣味もあり、今の生活に決して大きな不満があるわけでもない。学生時代から、ずっと本音を言い合える女友達もいる。残念ながら、彼氏は今いないが、ご飯に行く男友達はいる。
他人の目を気にして、無理矢理「婚活」して、結婚した先に「幸せな人生」があるのだろうか。大人になったら結婚して、子どもを産んで少子高齢化の抑制に貢献して。それって大して知りもしない他人に、強要させられることなのだろうか。
私たちは、自らの意志で生まれてきたわけではない。それならば、せめてその後の人生は、自らの意志で歩みたい。その選択が正解かどうかは、過ぎてみないと分からない。けれど、振り返った時に後悔しない為にも、その時々に何を優先すべきか、自分で決定したい。
きっと、全てが思い通りにはいかないだろう。選択を誤ることもあるかもしれない。それでも、「家族となりたい人」は、自分のペースで見付けたい。
どうか結婚は「幸せな人生」の入口であって欲しいと、私は常々思っている。