気づけばあと1年で20代も終わりに差し掛かった。
周りはどんどん結婚していき、いつの間にか取り残された気持ちになった。
友人の結婚式に出席する度に、心から祝福をしているが、
私はいつか結婚できるのだろうか。このまま一人で生きていくのだろうか。
そんな将来への不安が頭をよぎっていた。
結婚をする気がなければ別れる。と私は言った
20代を迎えた頃の私は29歳になるまでにはおそらく結婚しているだろう。
そう思っていた。
だが、現実は違った。
仕事に追われ、恋愛から遠ざかっていた。
そんな私にも転機が訪れ、以前職場が同じだった18歳年上の方とお付き合いをすることになった。
最近耳にすることも増えた歳の差恋愛だ。
もちろんお互い独身で結婚を視野に入れた真剣な交際をしている。
交際を始めてもうすぐ2年が経とうとしている。
結婚の話は1年ほど前に私からした。
結婚をする気がなければ別れる。と私は言った。
彼も考えてくれてはいるようだが、一向にアクションがない。
昨年の誕生日に改めて聞いてみたところ、
気持ちを伝える日にちは決まっていると言われた。
将来の話をするのはいつも私。彼との温度差が悲しかった
だが、もう待てる気がしない。ずるい回答だ。そんな気さえした。
ただ、いつでも別れられるそんな不安定な関係から一歩踏み出したいだけなのに、こんなにも待っている自分が馬鹿だ。
この先もその場しのぎの回答をしておいて、先延ばしにしていくつもりなのかなとも思ってしまう。
彼を信じられないそんな自分にも嫌気がさしている。
なんの進展もないまま30歳を迎えるのかと思うと、
早く婚活をしたほうが時間の無駄にならずに済むのではないか。
そんな考えさえ浮かんでくる。
このまま新しい恋愛をしたほうが良いのか。
将来の話をするのはいつも私。
タイミングや言葉も大切だけど、私が求めてるのはこれからのことをどこまで考えてるのかが知りたい。
私はそう伝えてきたはずなのに彼には全く伝わっていないように感じた。
この温度差が悲しかった。寂しかった。
本当は私が歳の差という不安から逃げていたのかもしれない
私はこの待たされている間に彼との関係をもう一度考えた。
歳の差恋愛のため、彼が先に亡くなってしまうこと、
彼のご両親のこと、自分の両親のこと、
自分の両親に心配をかけていること、子どものこと、
全部考えた。やはり周囲の言うとおり、
結婚すべきではないと私も思ってしまう。
だが、そう簡単には私の気持ちの整理がつかない。
別れよう。終わりにしよう。
そう思っていても、会いたくて、好きで仕方ない。
会うと、ホッとして落ち着く存在。
どんなことがあってもこの人となら大丈夫だとも思っている。
結婚って何だろう。
もう自分が分からない。何を信じて良いのかも分からない。
でも私は彼と結婚したい。彼と一緒にいたい。
彼を支えたい。その気持ちに嘘はない。
そんなもやもやした気持ちを抱えたまま、私は彼といつも通り連絡をとった。
彼は優しい眼差しで画面越しから私に向かって微笑んでいる。そして、真剣な面持ちで言ってくれた。「何があっても逃げないから」と。
その瞬間、私はやはりこの人でないといけない。他の人なんて今更考えられない。彼を信じよう。心から信じられるようになろう。そして今を、この恋愛期間を大切にして、結婚することになってもこの気持ちを忘れないようにしよう。そう思った。
本当は彼ではなく私が歳の差という不安、結婚という言葉から逃げていたのかもしれない。
私が思う結婚は困難にぶちあたっても二人で乗り越えて生きて、
楽しいことも辛いことも全部二人でわかり合って生きていくためにするものなのではないかと思う。