仕事で重い荷物を運ぼうとしたら取引相手の人に「男性を呼んできてくれる?」と気遣われてしまった。
アルバイト先のラーメン屋で、女は厨房に立てなかった。なんでも理由は、女性は月経がくると味覚が鈍るからだそうだ。

休憩時間になるとお茶を用意するのは女性だったりする。
ワークマンで温かい作業着を買おうとすると女性用が売っていない。
塗料缶や接着剤など取り扱い注意の説明書に、妊婦さんの使用を禁止するものは少ない。
生理痛がひどくて薬を飲み続けなくては仕事にならない。

交差して仕事をする時代。目指すのは男性に憧れる女性像

女は1人工(建築に関わる専門職の人が1日に働く作業量の単位)で働けないのか。女が仕事をする前提で世の中は成り立っていないのか。
仕事の役割で、男と女の間に境界があるのは薄々気付いていた。

だがしかし、日常で見かけるのは電車内で子供を抱きかかえるお母さんの姿だ。
「適当に作ったのよ」といってすごくおいしい夕飯をつくるお姉さんが、家に帰ると待っていてくれている。
色の些細な差や、味の些細な差を感じ取れるデザイナーさんを知っている。
ただ役を割られているだけで、女もその力は備えているのではないだろうか。

私は社会人1年目です。重い荷物を運ぶことや、危ない工具を使うことがある。
仕事をし始めて嫌だったことは、男性と2人で仕事していると知らない人に声をかけられ
「奥さん?彼女さん?お手伝いしてえらいね~。」と言われたこと。

今はあまり女が男仕事をすることが見慣れない人ばかりなのでしょう。
差を別けて仕事をすることは適材適所で大切なことだ。しかし差別するのではなく
差が交わり、交差するような仕事がどんどん増えていくことを願っている。
だからこそ私は男仕事と女仕事のボーダーラインを跨いでいく。
私が目指しているのは、“男性がこんな女性になりたい、と思ってくれるような女”。

男女で仕切りをつけられない将来を夢見て精進する

そういえば最近気づいたことがある。
男は男と仕事の話をする。女は女と恋愛の話をする。この交差はタブー。
これは、クリスマスイブの日に男性が仕事をさっさと終えてそそくさと早上がりする姿を見て感じたことだ。

「(彼女と約束があるから早く仕事を終えたいと)言ってくれればいいのに!」と強く思った。
私がサプライズでクリスマスケーキなんぞ用意してたらさぞ悲しい想いをしただろうに(笑)
私はこの差に男女の幸せの在り方の違いを気づいた。
男性は人生のうち、仕事での出世を幸せの価値とする。
女性は結婚や家族を基準として幸せ指数を計る。だから会話に違いが生まれてしまう。

今はまだ私が未熟で男性の下で働くことばかり。しかし、いつか女頭領になり男/女で割り振るのではなく、個人個人の力を見極めて共に仕事をする日が来るよう精進していきたい。きっとその頃は、男性が女の人に恋愛話をしてもセクハラだと言われない日常になっていることを望んでいる。