私の感性、それは「香り」だ。私はこの世に香りさあれば、他は何も要らないとバカみたいに考えている。と言うのも、大学3年次、私は留学先のパリで香りの特別さを生意気にも覚えたところから始まった。

「ババア」と笑われ、「もうつけない」と一度は誓った香水

大学1,2年の頃は、周りのみんながつけているから、好きな人の好きな香りだからとか言ってきっつーい甘い匂いを全身に浴びたり(笑)好きな人の近くに通るたびにオーデコロンを首に塗りまくっていた。だが、ある日男友達に、「お前の香水きつすぎ(笑)ババアの匂いだよ(笑)」とからかわれてしまった。

「ババアってこんな甘い匂いかよ!(笑)」
と反論したかったが、私は改めて自分の香りを嗅ぐと、確かに、「きつい匂い」だった(泣)
ったく、大学に入って素敵なレディーになれると思ったのに!と悔しかった。もう香水なんてつけない!そう誓った。

ヨーロッパに留学したら再び香水の虜になった

ヨーロッパに留学して、香りの在り方を学んだ。そこで私が印象に残っているのは、昔のヨーロッパ貴族は、お風呂に入らず香水で体臭をカバーしていたと言う話を聞いた時だ、確かに、私のルームメイトのドイツ人はあまりお風呂に入らない。そのルームメイトが言うには、ドイツでは女も男も体臭にこだわらず、スポーツ後の汗臭い匂いもそんなに気にしないらしい。留学先のフランス人の友達曰く、フランスでは街中いたるところにパフュームショップがあり、それ程市民の間で香水は当たり前なのだという事。

勿論、香水の使い方なんて人それぞれだけど、香水の使い方を知れば知るほど、人って香りに敏感なんだと思った。
確かに、私は日本人だからか、茶道を嗜んでいるからか分からないが、お香の香りは妙に落ち着く。お香を焚いて寝ると、快眠できる。好きな人の前では、程よい甘い香りをつけると、その人は性的興奮を覚えるだろう。憂鬱な月曜日を乗り越えたい時は、フレッシュシトラスの香りを身にまとい、気合を入れる。

ハンガリーで出会ったあの香りを今も探している

海外で香水の在り方を学んでから、私は香水に対して愛着が沸き始めた。そこで日本に帰国してから先ず私は、ハンガリーで買い損ねた香水を探した。だが、どこのデパートを探しても、どこの香水ショップを探しても、見当たらなかった。
私がハンガリーで出会った、なんとも言えない香り。金木犀が一番近い香りなのか。。いや、金木犀ではないと自問自答しながら、結局その香りの香水は日本で未だ見つかっていない。

香水は偉大だ。人の心を操れるし、その時、場所によって香りが全く違ってくる。私が犬並みの嗅覚を持っているからか、同じ香水を使っていても、人それぞれ違った香りになる。とも知った。その人の体臭とマッチングした香水の香り。良くも悪くも、人によって変わる香り。

こう考えていくと、香りって、奥深いの!と熱弁をしたい。そしてこれからも、大好きな香水の知識を増やして行きたい。いつかハンガリーで出会った忘れられない香水に出会えるまで。