私が働く理由は「楽しい」からです。それ以外に理由はありません。

以前、居酒屋で後輩と飲んでいて「働くことが楽しいなんて人、居るんですかね? その気持ちがわからないです。働くってつらいだけじゃないですか」と言われてしまいました。やっと再就職できた身の上としては「おぉ~、言うねぇ…」と思ったんです。

辛くない仕事なんて無い。私にも似たような悩みがあった

だけど、その子の話をよく聞くと、次のようなことで悩んでいました。
一つ、自分が会社でやりたいことと、やらなければいけないことが乖離している。
二つ、振られる仕事量に自分の体力がついていかない。
三つ、プライベートで趣味がない。

最後の方では、「自分は何のために生きてるんだろうか」と真剣に悩んでいました。働くことに振り回されて心と体のバランスが崩れてきている後輩に、「そんなことないよ。仕事は自分で楽しくやるものだよ。キミの考えは間違っている」なんて意味の内容を言わなくて良かったと心底思いました。もしも言っていたら、関係に亀裂が入って修復できなかったかもしれません。

とは言っても、後輩のいうこともわかります。辛くない仕事なんて無いです。後輩の愚痴は私も覚えがあります。この三つの悩みは行き過ぎると猛毒ですよね。後輩と似たような悩みで、私も一身上の都合でしばらく無職してました。

いちばん辛かったのは、社会との繋がりを感じられない孤独感

退職した日はそりゃあ、心が晴れやかでした。これからは、もう、会社の理念を復唱しなくていい!あの上司と顔を合わせなくていいんだ。最高!って。
退職したら、ディズニー行ったり、積みゲーしたり、ずっと読みたかった本や資格の勉強ができると夢が膨らんでいました。で、実際に楽しかったのは最初の3日間だけでした。4日目で「暇」を感じ始めて、5日目くらいになると「虚しさ」が湧いてきて、6日目には「寂しさ」と「社会からの疎外感」と「将来への強い不安」でいっぱいでした。

いちばん辛かったのは、社会との繋がりを感じられない孤独感でした。ひとりなので、会話がなく、自分の好きなことだけをしていても良い毎日はとても味気ないものでした。自分のためだけの時間を無限に享受していると、生きているのか死んでいるのかわからなくなるんですね。外に出る目的がないので、身だしなみに気を使わなくなり、食事もおざなり。だんだんと自堕落な生活リズムの中で、心まで堕落していきました。特に情熱を燃やせる趣味もなく、だたぼーっと生きていました。

仕事が辛くて辞めたのに、仕事がない毎日がこんなに辛いとは思ってなかったです。毎日が日曜日を楽しめるのは、発明家とか、冒険家とか、学者とか、何か情熱を燃やせることを見つけている人だけだと思いました。
でも、そういう人たちって、心が外に向いているから、働きにでていて、世間では仕事の虫と言われるのだと思います。

仕事は自分の心を表現する場所

無職になった期間があったから、自分はどうしたかったのか明確になって、自分の望むように働けるようになりました。だから、疲れたら働くのやめて休めばいいと思います。休むのに疲れたらそのうち外で活動したくなるはずです。結果として、私は自分の情熱が賃金を得る手段となりました。自分の中で、自分だけのライフスタイルが確立しました。だから働くことが快感で、仕事に行きたいと思えるのです。

私は仕事は自分の心を表現する場所だと思います。心を表現しつつ、お金や知識を貰えて、人の役に立ち、人との繋がりを感じられる。幸福です。