私が社会制度を変えるなら、低用量ピル、アフターピルを薬局で購入できるようにしたい。

私自身、心から大切なパートナーができて、避妊について真剣に考えるようになった。それまで避妊については、学校で少しだけ学習した程度の知識で、低用量ピルのことは以前から知っていたが、学校で教わったのは男性にはコンドームをしてもらうようにというような内容だった。低用量ピルという選択肢は、その他の避妊方法として紹介されていたくらいだった。

男性だけに避妊を任せるだけではなく、女性も避妊することが大切

日本で主流である避妊はコンドームだが、世界では低用量ピルや手術などの割合のほうが高いことを知った。私自身、パートナーと相談し、低用量ピルを服用することにした。

なぜかというと、お互いのことを大切に思っているからこそ、望まない妊娠でお互いに辛い思いはしたくないというのが一番の理由だ。確かに一番の避妊は、繋がらないこと。だが、愛する人と繋がりたいと思うのは、自然なことではないか。

避妊についてはもっと学校で教えるべきであり、望まない妊娠が増えている今、考える機会も必要だと私は思う。また、男性だけに避妊を任せるだけではなく、女性も自身で避妊し、自分の体は自分で守らなければならないのではないかと私は思う。

コンドームでの避妊失敗率は2~15%になる。正しく装着しなければ、失敗率があがる。その点低用量ピルは、飲み忘れがなければ失敗率は0.3~8%ほどといわれている。コンドームの正しい装着と低用量ピルとの併用で、性感染症を発症を防ぐことができ、避妊率もほぼ100%ともいわれている。それだけ避妊率があがるのだ。

女性も自分の体は自分で守らなければならないし、望まない妊娠を防ぐためや性感染症を防ぐためにも、やはり低用量ピルとコンドームの併用の避妊は必要だと思う。

アフターピルと低用量ピルは、薬局などで「簡単」には手に入らない

しかし、現状アフターピルと低用量ピルは、簡単には手に入らない。まずは婦人科に行って、問診して、受診しなければ処方をしてもらえない。ハードルが高いのだ。そして、避妊目的であれば、保険対象外となるため値段も高い。私が今服用している低用量ピルは、1シート、2,550円だ。決して安いとはいえない。

そして、もう一つ不安なこと、それは副作用だ。低用量ピルには、慣れるまで副作用もあり、人によっては合わない場合もある。そして、血栓症になる可能性もある。そのために検診は必須だが、しっかり検査をすることで、婦人科系の病気の早期発見に繋がったりもする。

そして、低用量ピルはPMSや生理痛など、女性が辛いと感じる痛みを軽減するための薬だ。月経過多だった私はピーク時、昼でも夜用のナプキンを使用しなければ間に合わなかったが、今は量も減り、過ごしやすい。

自分の体を自身で守れるようにするため「避妊の選択肢」を増やすべき

低用量ピルは、いつでもやめられる。子どもを望むときが来れば、服用を中止すると子どもを作ることができる。子どもができにくくなることはない。こういうことも含めて、しっかり避妊についてもう一度考えるべきなのではないか。

また、簡単に手に入ると悪質な犯罪が増えるのではないかという意見もあるが、それは違う。身近に手に入ることで、女性が自分を守る選択肢が増える。性について、考える機会も増えるのではないだろうか。

望まない妊娠が増えないよう、もっと避妊を身近に感じられるよう、アフターピルにしても低用量ピルにしても薬局で手に取りやすく、もう少し安く購入できるようにするべきだと思うし、避妊の選択肢を増やすべきだと思う。

ただ、頭に入れておいてほしいのは、アフターピルも低用量ピルも避妊率は100%ではないということ。避妊が100%できることには繋がらないこと。間違ってもアフターピル、低用量ピルで100%避妊できるとは考えないでほしい。

そのことを頭に入れつつ、アフターピルと低用量ピルが今よりも普及し、今よりも望まない妊娠が減ることに繋がればと私は思う。