生理で水泳の授業を休んだら、水泳道具を忘れてきた男子と一緒に、体育館の中で15分間走。どうして水泳の授業を休むのか、他の生徒の前で教師に理由を述べなければならなかった。
何も悪いことをしていないのに、悪いことをしたような気分になった。15分間蒸し暑い体育館の中を走り終えて、慌ててトイレへ走るのを男子に見られるのは苦痛だった。でも、まだ幼かった私は、それが普通なのだと思い込んでいた。
股から大量の血を流してるんだから、普通の精神でいられるわけがない
これが“生理痛”か、とはっきりとした痛みを覚えるようになったのは、高校生になってからだった。とにかくお腹が痛い。お腹というか、子宮というのだろうか、下腹部が誰かに殴られてるんじゃないの? というくらい痛い。時々チクリと刺されたような痛みも走る。鎮痛薬を飲まないと、何もできないくらいになってしまっていた。
最近では肌荒れも酷くて、生理前になると必ずニキビがこんにちは! と出てき始める。それから、お腹の痛みより辛く、私を苦しめているのが“心の痛み”だ。
私は生理の前から生理中にかけて、とにかく情緒不安定になる。いつもは気にしないことを気にしたり、突然不安になったり、人を疑ったり、他人の目が気になったり、最近はそうなると「これ絶対生理来るやつだ!」と、なんとなく分かるようになった。
どれだけ生理のせいだと分かっていても、不安や心配が私を襲って、いつも生理に負けてしまう。「それ生理のせいだよ」とかよく言われるけれど、そんなの私が一番よく分かってる。分かってるけれど、どうすることもできない。股から大量の血を流してるんだから、普通の精神でいられるわけがないでしょ!!!!!!!!!!!!!
生理で周囲に迷惑掛けて、自分も苦しかったから「婦人科」に行った
毎度のことすぎて、もう慣れてしまった感じもあるが、私の生理中の精神で周囲に迷惑だってかけているし、私自身も苦しみから解放されたくて、婦人科へ相談しに行った。
1人で婦人科へ行ったのは、初めてだった。生理痛が酷いこと、生理前の精神が異常であることを先生に伝えると、「じゃあ漢方を出すから、これ飲んでダメだったら低用量ピルに切り替えましょう」とのことだった。
低用量ピルの存在は知っていたが、私の中での低用量ピルのイメージは避妊薬。私、避妊薬飲まなきゃいけないの…? と思いながら、低用量ピルについてネット調べた。調べ進めると、“太る”というワードが私の目によく留まった。
私は高校の頃、抗うつ薬を服用していて、その副作用で体が浮腫み、3ヶ月程で10kg近く太ってしまったことを思い出し震えた。数年経った今では、体重はほぼ元通りだし、また太ってしまったらと考えるとゾッとした。
生理で苦しむ多くの女性にもっと「低用量ピル」のことを知って欲しい
それから2週間ほどして、漢方を飲みきったため、また受診した。私には漢方は合わなかったので、低用量ピルに変更することにした。先生に「太るんですか?」と聞くと、先生は笑って「そんなことないよ!」と副作用について丁寧に説明してくれて、薬に対する不安は解消された。
まだ飲み始めて2週間しか経っていないが、私は今のところ体重が増えたとか、具合が悪くなったということはない。こんなラムネより小さな錠剤を飲むだけで苦しまずに済むなら、生理で苦しむ多くの女性に低用量ピルのことを知って欲しいし、男性にも生理についてよく理解してもらえる世の中になってほしい。
「薬に頼るな」なんて言う人もいるかもしれないが、誰かに助けてもらうのと同じように、頼れるものには頼りたい。