私にとってのメイクとは自分の気分を上げるためのものである。
現在はコロナが流行中で不要不急の外出をすることを控えているため、外に出る機会も少なくなっている。その分メイクをする機会も減ることになる。機会も少ないとなると化粧品を消費する量も減るのだけれど、化粧品売り場に行くとそうも言ってられなくなる。
なにしろ、化粧品の新作は常に売り出され続けているからだ。
休みの日には実験みたいなメイク。試すだけなのにすごくわくわくした
新作を見るとやっぱりわくわくする。この色かわいいなとか、あの服に合わせたいなだとか。気になった商品のテスターを手に取り、手の甲に塗り広げてはそんなことを考える。
家には未開封の化粧品もあるのに、結局商品を持ってレジに直行なんてことも珍しくはない。
普段使いの化粧品はヘビロテ中のものを使いがちになる。使い慣れたものを使えば失敗することは少ないからだ。
でもせっかくだから、新作や気になって買ったものだって使いたい。だから休みの日や暇なときに試しにそれを使ってメイクしてみたりする。
ほとんど実験みたいなものだ。でもそれが楽しい。初めて試すときは冒険しているみたいな気持ちだ。仕上がりがどうなるのか。実際につけたら発色はどんな感じなのか。手持ちの他の化粧品との色の相性はどうか。試すだけなのにすごくわくわくする。
誰に見せるわけでもない。だからこそいろいろと試せる。失敗しても失敗したことを知ってるのは自分だけ。やり直しだって何度でも出来る。成功した時はもちろん嬉しいし、うまく決まればさらに気分が上がる。
推しのライブの特別なメイクのためにオレンジ色の化粧品を買いに行った
化粧品の試し使いが楽しいという事について思い出したのだけれど、以前ライブに行く時にした特別なメイクのことは今でも覚えている。
せっかくだから推しのイメージカラーをメイクに取り入れたくて、推しのイメージカラーであるオレンジ色の化粧品を買いに行った時のことだ。
私は普段は控えめな色ばかりを買いがちだ。淡いピンク色が好きなこともあり、買うのもその系統の色や相性の良い色に偏りがちだった。
系統の違うオレンジ色の化粧品を買う機会は今まで無くて、もちろん手持ちの化粧品にオレンジ色のものは一つもなかった。それから、オレンジ=派手な色という先入観もあった。服装もシンプルなものやナチュラル系、清楚系が多いため、派手な色を使う事に抵抗があったのかもしれない。
でも、推しのイメージカラーはオレンジ。取り入れると決めたからにはオレンジ色の化粧品の中から選ぶ事になる。
メイクは自分の気分を上げるもの。自分のために好きなメイクをする
ライブのチケットが当選した数日後、化粧品売り場に向かった。いつも足を止めるのはピンク色の化粧品の並ぶ陳列棚の前。でも今日買うのはオレンジ色の化粧品。
化粧品売り場にはオレンジといっても多様に商品があったことを覚えている。興味のないものはスルーしがちだからかあまり目に入れてこなかったのだけれど、オレンジにもこんなに種類があったのだと驚いた。
黄味が強いオレンジやブラウンに近いオレンジ。普段使いの化粧品はブラウンとピンクが多いから、選ぶならこの二色に合うようなオレンジ色、中でも推しのイメージカラーに近い透き通るような明るめのオレンジ色がいい。たくさんのテスターを試した。
この色ならブラウンがベースの方が合いそう、この商品はラメが入っていてキラキラしていてかわいいな。そんな事を考えながら。当日どんな服を着て、どの化粧品を合わせるか。それを考えている時間が楽しかった。
その時、私は気づいた。
私にとってのメイクとは自分の気分を上げるものなのだと。
どんなメイクになるか試したり、新作を見たり、どの化粧品を買うか選んでいる時間が楽しくて気分が上がっていたのだと。
自分のために気分が上がるような好きなメイクをする。私のメイクとの距離感はそれをモットーにこれからも維持していきたい。