私は、今の旦那さんと結婚するまでの27年間を地元で暮らしていた。

地元以外では暮らしたことなく、出てみたいと思ったことは何度もあったが、金銭的な理由で諦めていた。それでもいつか、地元以外でも暮らしてみたいなぁと微かな望みは持ち続けていた。

結婚して、初めて地元を離れた。今の土地は私に合っていると思う

今の旦那さんと結婚することになり、初めて地元を離れ、今の土地で暮らし始めた。地元を離れて2年と少し。初めはそれこそ寂しさで、地元の方がいいと思っていたけど、今では「この土地は私に合ってる」と思うようになった。

旦那さんも私も地元が同じだから、年末とお盆あたりは帰省することになっていたが、結婚して2年目に突入する前にはコロナの影響でなかなか帰省できなくなってしまった。

それまでは、ふるさと(地元)には定期的に帰るものだと思っていたけど、実際に帰れない状態に慣れてしまうと、「帰らない選択もありかも」と思うようになった。

同じ帰るを選択したとしても、義務感から帰るのと本当に帰りたいから帰るのでは、全く心の持ちようが変わってくる。コロナ関係なく「帰ってもいいよ。帰らなくてもいいよ」という緩さが、私にはちょうどいいのかもしれない。

地元にはまた会いたい知り合いもいれば、会いたくない知り合いもいる

私が今の土地を気に入っているのは、単純にこちらに知り合いが少なく、どこに出かけても知り合いに会わなくていいというのもある。地元ということは、子どもの頃から住んでいたわけだから、また会いたいと思う知り合いもいれば、もう2度と会いたくないという知り合いもいる。後者に会うという心への負荷がほとんどないだけでも、私にはふるさとを離れて暮らすというのはとても心地がいい。

でも、もちろん地元には地元の良さがある。だからこそ、たまに帰りたいと思ったタイミングで帰ると、地元への「やっぱりここも好きだなぁ」という気持ちが強まる。

今住んでいる土地にあとどれくらい住むのかは分からないけど、旦那さんが住んでいる土地がここでよかったとよく思う。地元から離れすぎていないのもポイントだし、程よく田舎で程よく都会なのだ。地元より遥かにお店もたくさんある。

でも、緑の多さはそんなに変わらない。私からすれば、いいとこどりだなぁと感じる場所。

地元の距離は人それぞれだけど、自分が「心地いい距離感」でいい

いつか地元に帰るというタイミングがきても、もしかしたら私はこの土地で暮らすことを選ぶかもしれないし、地元以外の他の土地を選ぶかもしれない。第2、第3のふるさとがあってもいいかもしれない。

私にとって、住みやすいと感じる土地なのか、私の肌と合うのかという点の方が、私にとっては、家族が近いとか住み慣れてるとかっていう理由よりもポイントが高いかもしれない。

今年の夏の帰省はしないことを選んだが、私には年2回も帰省するより、1、2年に一度ふらっと気ままに帰る方が性に合ってるのかもしれない。

地元との距離感なんて人それぞれ。みんながこのくらい帰るから帰らないととか、家族が「帰ってこい」って言うから、帰りたくないのに帰らないとっていう自分に我慢をさせて、自分が心地いいと思う距離感を無視して世間や家族の声に合わせてことで、地元や家族のことを嫌いになってしまうのはいやだ。

だから私はコロナが落ち着いても、その都度しっかり自分に帰りたいか、帰りたくないかを聞いてあげたいと思う。